【高校野球】準V北海の道産子エース右腕・大西が表情を崩さなかったワケ
37回目の甲子園出場で初の決勝進出、エースは試合中になぜ淡々と投げ続けたのか
第98回全国高校野球選手権大会で準優勝に輝いた北海(南北海道)。その原動力となったのはエース・大西健斗投手(3年)だった。V6の岡田准一似のイケメンと言われるなど、今大会で高校野球ファンの心に残る投手の一人となった。
準決勝まで4試合連続完投。決勝は3回5安打5失点(自責4)で降板となったが、「顔晴れやかに、やりきったぞという感じでみんなのもとへ帰りたいと思います」と爽やかな笑顔を残し、甲子園を去った。
昨夏の甲子園初戦、鹿児島実業戦では2人の3年生の後を受けて、3番手でマウンドに上がった。しかし、1死もとれずに3失点で降板。傷口を広げてしまい、4-18と大敗した。主将として、エースとして帰ってきた1年後の夏。準優勝にまで登り詰めた。
「昨年の借りを返そう、まずは1勝を、と思ってやってきました。まさかここまで来られるとは思っていなかったです。周りのみなさんに感謝しています」
日に日に増す道民、高校野球ファンの声援を力に感じ、最後まで戦った。
創部116年目、全国最多の37回目の甲子園出場で初の決勝進出。準決勝も88年ぶりだった。「先輩たちが作りあげたものに恥じないものをと思ってやってきました」。大西は歴史を感じながら戦ってきた。