約10億円に達してもお買い得? 先発ローテを唯一守る前田健太の価値
怪我人続出のドジャースで健康維持 チームの勝ち頭14勝をマーク
5日(日本時間6日)に本拠地でのダイヤモンドバックス戦で今季14勝目(8敗)を挙げ、石井一久氏らの持つ球団新人最多勝記録に並んだドジャース前田健太投手。7回途中を3安打8奪三振1四球1失点(自責1)の快投を披露すると、打線も5本塁打など大量援護をしてくれた。チームは投打のかみ合った試合展開で3連勝し、地区2位ジャイアンツに4ゲーム差の首位に君臨する中、前田は着実に条件をクリアしながら出来高給をゲットしている。地元紙「ロサンゼルス・タイムス」電子版が伝えている。
昨オフに広島からポスティング制度を利用してメジャー移籍した前田は、ドジャースとの契約時に8年総額2500万ドルの基本給に加え、条件をクリアすれば高額になるインセンティブ契約を結んでいた。前田は、この日の4回に今季通算150イニングに到達。記事によれば、これで新たに25万ドル(約2540万円)のボーナスを手に入れたそうだ。現時点で、今季の総年俸は940万ドル(約9億5400万円)に達したという。
昨季までドジャースで活躍したメジャー屈指の右腕グリンキーとの投げ合いを制した前田は、怪我人が続出するドジャース先発陣の中で、今季唯一ローテーションを守り抜く貴重な存在で、今季チーム最多勝となる14勝、防御率3.29という安定した活躍。開幕前は一番健康を懸念された右腕が、蓋を開けたら一番頼れる投手となっていた。
着実に条件をクリアして、年俸が約10億円に達した右腕について、記事では「フリーエージェントの他の投手に支払う大金と比べたら、比較的バーゲン」とし、良質な“お買い得”だったと指摘している。
近年はプレーオフ進出を果たしながらも、ワールドシリーズにはたどり着けないドジャース。前田がこのまま活躍を続け、チームがワールドシリーズ進出を果たす原動力になれば、さらに“お買い得”度が上昇することになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count