小坂誠氏、熊原健人を輩出 創立30周年迎えた県立高校が目指す甲子園への道
創立30周年記念試合で聖光学院と対戦、「レベルの違いを改めて知ることができた」
柴田高(宮城)の創立30周年記念試合が5日、聖光学院高(福島)を迎え、宮城県柴田町の柴田球場で開催された。柴田高の全校生徒や卒業生、柴田町の町民らが観戦。柴田高は聖光学院高に1-12と大敗を喫したが、全国レベルを肌で感じ、来年の飛躍を誓った。
柴田高は1986年に全日制普通科と、宮城県では初となる体育科を併設して創立した。野球部は02年と13年に夏の宮城大会で準優勝と甲子園まであと一歩に迫った。JR東日本東北を経て、ロッテや巨人、楽天でプレーした日本ハムの小坂誠2軍内野守備コーチ、仙台大を経て横浜DeNA入り、ルーキーイヤーの今季、18試合に登板した熊原健人投手がOBだ。
試合では、今秋の公式戦で主戦を担った1年生左腕・柴崎倭が先発。1、2回と四球や失策で走者を背負ったが、ゼロで切り抜けた。しかし、3回。四球から3連打など、打者一巡の猛攻を浴びて6失点。4回に二塁打の後、四球を与えたところで今夏、背番号1を背負った2年生右腕・岩佐公太に交代した。岩佐は要所を締め、6回まで無失点。ところが、7回には6番・佐藤晃一に3ラン、8回には3番・瀬川航騎に2ランを浴びるなど、一発攻勢に屈した。
攻撃では5回まで7安打を放つも、要所を締められてホームは遠かった。7回に1番・三浦涼がレフトにソロ本塁打を放ち、1点を挙げたものの、8、9回の代打攻勢も実らず、1-12でゲームセットとなった。
「レベルの違いを改めて知ることができました。バッターが1球で決めたり、ピッチャーが1球、1球、気持ちを込めて投げていたり、1球に対する気持ちが違いました。スキがなかったです」と柴田高・伊丹健人主将。柴崎、岩佐の両投手を捕手としてリードしたが、「インコースもホームランにされ、どこに投げればいいか分からなくなりました。試合の中での対応力が聖光学院の強さだと思いました」と脱帽だった。