二刀流でMVPの日ハム大谷は「栗山監督に感謝」 広島新井は「冗談かと」

ともに初のMVP、新井は「若い選手に逆に自分が引っ張ってもらった」

 2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」が28日、都内のホテルで行われ、両リーグの最優秀選手(MVP)、新人王が発表された。パ・リーグのMVPは日本ハムの大谷翔平投手がプロ4年目で初受賞。セ・リーグは、広島を25年ぶりのリーグ優勝に導いた新井貴浩内野手がプロ18年目でこちらも初受賞となった。

 大谷は受賞後、壇上で「まさか穫れると思っていなかった。パ・リーグの素晴らしい選手たちの中で自分がこのような賞をいただけて光栄に思ってます。常に自分自身やチームにプレッシャー、刺激を与えてくださるパ・リーグの他球団のみなさま、ファンにも感謝しています」と話した。

 今季は投打ともに規定に届かなかったものの、際立った活躍で初のシーズンMVPを獲得。ただ、本人は「(先発投手として)序盤からたくさん迷惑かけましたし、期待していただいた分を返せなかったかなという思いです。投げられない期間に多くDHで出場させていただいたのですが、それも期待に応えられたか自問自答している感じ」と満足はしていない様子。「チームが日本一になれたので、そのおかげかなと思います」として、「入団当初から迷惑もかけてますし、心配もかけてます。こうやって獲れたのは栗山監督のおかげだと思ってますので、感謝してます」と“恩師“への感謝の気持ちも述べた。

 また、新井は壇上で「思い切りガッツポーズして出て行けといわれたんですけど、最初に聞いた時は冗談かと思いました。今年1年『まさか、まさか』と言われ続けて、最後にまさかこの賞をいただけると思ってませんでした。監督をはじめ最高のチームメート、最高のファンに獲らせていただいた賞だと思います」と話した。

 132試合出場で打率.300、19本塁打、リーグ3位の101打点。4月26日のヤクルト戦(神宮)では、史上47人目の通算2000安打を達成し、今季限りで引退した黒田博樹投手とともに精神的支柱、ムードメーカーとしてもチームを牽引。「本当にちょっと年はいってますけど、1試合1試合がむしゃらに泥だけになってやろうと思ってました。それを若い選手が見てくれて、若い選手に逆に自分が引っ張ってもらった」と振り返っていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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