広島鈴木、「神ってる」への意外な本音…「言われ続けたのは嫌だった」!?
「言ってもらってうれしかった」けど…「嫌だった」理由とは?
「2016 スカパー! ドラマティック・サヨナラ賞 年間大賞」の表彰式が1日に都内のホテルで行われ、広島の鈴木誠也外野手、ソフトバンクの吉村裕基外野手が受賞した。鈴木は、流行語大賞の候補にも入った「神ってる」を生んだ劇的弾で受賞したが、「ちょっと嫌だった」と当時の意外な心境を明かした。
鈴木は6月18日のオリックス戦で左翼へのサヨナラ本塁打を放ち、前日の試合から2試合連続サヨナラ弾をマーク。NPB史上10人目の快挙だった。この驚異的な活躍を緒方孝市監督が「神ってる」と絶賛。鈴木は続く19日のオリックス戦で3試合連続決勝弾を記録した。
表彰式後には、元中日の山本昌氏も交えてトークショーを行い、その打席について振り返った鈴木。「追い込まれていたので、とにかく食らいついていこうと思った。何とかフォークが抜けてこいと思っていた。逆に真っ直ぐがきたら危なかったかも(苦笑)。2試合連続は意識していなかった。打った瞬間、全部飛んでしまった。三塁を回った時に『あれサヨナラだっけ?』と。(自分で)みんなが水を持って待ってくれていてカッコイイと思った」と話した。
さらに、緒方監督が口にしたことで、今年の広島、そして野球界を象徴する言葉となった「神ってる」については、“当事者”の意外な心境も吐露。「2日間連続でああいう場面が来ることはないし、『神ってる』と言ってもらってうれしかった。実は、その後ずっと言われ続けたのは、ちょっと嫌だった。まぐれっぽく聞こえるので」。複雑な思いを抱えていたことを明かしつつ、「いや、どこいっても、誰からも声を掛けられ、馬鹿にされるのがうれしかったです」と冗談交じりに話し、笑いを誘った。
圧倒的な強さを見せつけた広島で、大ブレークした鈴木。来春のWBCでは侍ジャパンの一員としても活躍が期待される22歳は、国際舞台でも「神ってる」一発を放ちたいところだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count