突如の中継ぎ転向「嫌だった」 チーム事情に左右された選手人生、拒否できなかった通告|球界群像 川尻哲郎#13
元阪神・川尻哲郎氏【写真:山口真司】元阪神・川尻哲郎氏、2年目は救援スタートでプロ初セーブも記録
またジャンプアップした。阪神低迷期のエース格だった川尻哲郎氏は、プロ2年目の1996年にキャリアハイの13勝をマークした。プロ1年目に先発ローテーション入りを果たしたが、2年目はチーム事情によりリリーフでスタート。5月中旬から先発に復帰して白星を積み重ねた。「リリーフの時に“先発やりたいオーラ”が出ていたんじゃないかと思う」。チームが2年連続最下位に沈んだ中、9月には月間MVPにも輝いた。
川尻氏はルーキーイヤーの1995年のシーズン途中から先発ローテーション入りして8勝をマークした。社会人・日産自動車時代は抑え投手。プロでも当初はリリーフで頑張るつもりでいたが、先発でチャンスをつかみ、考え方も変わった。「もう先発でやりたいと思っていました」。プロ2年目の1996年の春季キャンプも「先発の予定で調整していました」という。ところが、その流れが変わった。まさかの通告を受けた。
「キャンプも終わってからだったかな、もう突然ですよ。『セットアッパーで行くからな』って言われたんです。(1軍監督の)藤田平さんなのか、投手コーチの考えなのかは、わからなかったけど、チーム事情でセットアッパーが欲しかったんでしょうね。そっちやってくれってことで……。嫌だったけど、しょうがないですよね。やれって言われたら……」。こうして開幕はリリーフで迎えることになった。
2年目は13勝9敗1S、防御率3.26「チームが勝てない時によく投げていた」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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