遠征先に1人残って「連夜の大暴れ」 朝7時まで痛飲も…阪神右腕がまさかのノーノー|球界群像 川尻哲郎#15
元阪神の川尻哲郎氏【写真:山口真司】元阪神・川尻哲郎氏は4年目にノーヒットノーラン含む10勝5敗、防御率2.84
背番号が19に変わったシーズン、プロ4年目での偉業だった。元阪神の川尻哲郎氏は1998年5月26日の中日戦(倉敷)で、史上66人目のノーヒットノーランを達成した。「1勝は1勝なんですけど、やっぱりちょっと意味合いが違う1勝でしたね」。何とその日の朝7時まで痛飲して臨んだマウンドでもあった。試合中の“緊急事態”における球団トレーナーからのアシストも大きかったという。
プロ4年目の川尻氏は25登板、10勝5敗、防御率2.84の成績を残した。阪神が最下位に沈んだ中、11勝を挙げた藪恵壹投手とともに2桁勝利をマークして背番号19の存在感を見せつけた。中でも光ったのは5月で4勝0敗、防御率1.54で月間MVPを受賞。シーズン3勝目となった5月26日の中日戦ではノーヒットノーランを成し遂げた。「9回はやっぱり自分の中でもやらないといけないな、こんな機会そうないだろうって思っていましたけどね」。
阪神は2回に新庄剛志外野手の適時打と川尻氏のスクイズで2点。それを1安打も許さずに守り切った。110球。コーナーをうまくつく緩急自在の見事な投球だった。奪った三振は初回先頭打者の李鍾範内野手からの1個。2四球と失策の走者を出しただけで投げ切った。「2-0だったんでね。野球の怖さってあるじゃないですか。1点、2点、3点なんて、ちょっとしたことでガンといっちゃうのはわかっているから、ホント一人ひとりっていう感じでしたね」。
リベラとのキャッチボールで「痛ぇなって。そこらへんから目が覚めた」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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