危険球で狂った歯車「あれ、おかしい」 下降する成績…元広島野手を襲った“拒否反応”|球界群像 長嶋清幸#19
広島など4球団でプレーした長嶋清幸氏【写真:山口真司】元広島・長嶋清幸氏、山本浩二新監督の1989年は不本意な成績
まさかの“症状”に陥った。元広島外野手の長嶋清幸氏は、プロ10年目の1989年、規定打席に届かずの打率.259、5本塁打、43打点の不本意な成績に終わった。この年から“ミスター・赤ヘル”山本浩二氏が広島新監督に就任。「浩二さんには現役の時にかわいがってもらったし、すっごく恩返しがしたかった」と気合十分だったが、それが空回りした。大洋(現DeNA)の若手投手に頭付近に投げられてから、打撃の調子が狂い始めたという。
山本カープが誕生した1989年シーズン。長嶋氏はこれまで以上に奮い立っていた。「浩二さんが監督になって、ホントにこの人のために俺、死ぬ気でやろうと思った」。私立静岡県自動車工(現・静岡北)からドラフト外で入団した1年目(1980年)のキャンプで「こいつ、ええスイングしとるぞ、先々ものになるぞ」と“推薦”してくれたのをはじめ、いろんな面でお世話になり「恩返しがしたい」との気持ちが人一倍、強かった。
「あの頃は練習もさらにきつくなった。オープン戦とかは、ホームチームよりも先に行って練習していたよ。それもグラウンドじゃないところでね。例えば松山だったら、競輪場で。みんなヘロヘロでホームチームの奴らが『何やっていたの』っていうくらい。あれは地獄だった。後にも先にもあれだけ練習したチームというか、選手もいなかったと思う」。それにも耐え抜いた。山本監督への熱い思いがエネルギーにもなった。
「体が拒否反応」…打撃コーチとも「話が合わなく」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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