開幕4番も即負傷「もう駄目だ」 グラウンドで絶望…ファンからは屈辱の応援歌|球界群像 栗橋茂#19
元近鉄・栗橋茂氏【写真:山口真司】 元近鉄・栗橋氏が悔やむダイビングキャッチでの負傷
元近鉄主砲の栗橋茂氏(藤井寺市・スナック「しゃむすん」経営)は、プロ8年目の1981年シーズンについて「ちょっと悔いが残ったよね」とつぶやいた。開幕から4番を任されたが、11試合目の4月21日の阪急戦(西宮)の守備で左肩を痛めて離脱。結局、92試合の出場で打率.263、11本塁打、41打点に終わったからだ。リーグ3連覇を目指したチームも前期6位、後期4位でトータルでは最下位。恩師の西本幸雄監督が勇退した年でもあった。
大砲のチャーリー・マニエル外野手が、オフに近鉄を自由契約となりヤクルトに復帰。1981年シーズンの栗橋氏への首脳陣の期待はなおさら大きかった。「西本さんは『マニエルがいなくなって、クリが主役だ!』ってドーンと言っていたしね」。しかし、その期待に応えられなかった。開幕11試合目にアクシデントに見舞われた。「西宮で(阪急内野手の)加藤英司さんの打球を追って……」と振り返り、唇を噛んだ。
「同じことをやってしまったんだよね」と虚しそうに明かす。前年(1980年)の高知・宿毛キャンプ2日目にダイビングキャッチの練習で左肩を痛めてリタイアし、開幕前の約2か月のほとんどを棒に振った。その時と同じく、ダイビングキャッチでの負傷だった。「肩を打った。加藤英司さんのちょっとドライブがかかった感じのをね」。痛めたと分かったと同時に絶望感がこみ上げたという。
西本監督ラストイヤーで最下位、果たせなかった“恩返し”
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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