「お前がやれぇ!」指揮官にブチギレ絶叫 “一言”にカチン…悟ったレギュラー剥奪|球界群像 栗橋茂#23
元近鉄・栗橋茂氏【写真:山口真司】 近鉄で活躍した栗橋茂が“ブチギレた”相手
豪打で野球ファンを沸かせた元近鉄の栗橋茂氏(藤井寺市・スナック「しゃむすん」経営)にとって痛恨だったのがプロ14年目、1987年4月16日の日本ハム戦(後楽園)での負傷だ。「セカンドにスライディングして靱帯を伸ばして……」。約2か月離脱し、復帰後は代打起用も増えるなど「あれで俺のレギュラー人生は終わった」と話す。さらに、その年の秋にはヘッドコーチから監督に昇格した仰木彬氏と、練習でのプレーを巡って“衝突”した。
近鉄が岡本伊三美監督体制だったプロ12年目の1985年に開幕から「2番・左翼」で起用されて以来、栗橋氏は「ちょっとバッティングがおかしくなった」と話す。巻き返しを期した13年目の1986年は、南海からトレード移籍の新井宏昌外野手が2番に入ったことで主に「3番・DH」で使われ、4月19日の阪急戦(藤井寺)では2-2の9回に山田久志投手からサヨナラ弾を放つなどの活躍もあったが、1年間を通して打撃リズムを完全に取り戻すまでには至らなかったという。
6月13日の西武戦(西武)では死球に怒った主砲のリチャード・デービス外野手が東尾修投手に殴りかかって「退場&10日間の出場停止処分」に。「あの時はデービスも8針縫ったからね。もう頭に来たんだろうね。ベンチに置いてあったアイスボックスのガラスをバーンって……」。デービス不在の間は4番を任され、3番に戻ってからも8月1日のロッテ戦(川崎)で村田兆治投手から節目の通算200号本塁打をマークした。
その年(1986年)の栗橋氏のシーズン成績は打率.270、16本塁打、56打点。決して低い数字ではなかったが“違和感”があったということだろう。さらに翌1987年には悪夢が待っていた。4月16日の日本ハム戦。3番デービス、4番ベン・オグリビー外野手に続く「5番・DH」でスタメン出場していたが、日本ハム先発のドラフト1位ルーキー・西崎幸広投手から3打席目に二塁打を放った際にアクシデントが起きた。
叩きつけたグラブ…指揮官に「コラァ! お前がやれぇ!」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜栗橋茂編〜
“遅かった”佐藤輝明の覚醒 通算215HR男が口にしていた課題…「意外とできてない」|球界群像 栗橋茂#26
ホテル呼び出し→有無を言わさぬ“引退勧告” 泥酔し号泣「ああ、俺、辞めるんだ」|球界群像 栗橋茂#25
阪神からトレード打診も「じゃあ辞める」 幻に終わった移籍…近鉄主砲の“後悔”|球界群像 栗橋茂#24
2番へ変更打診も「何が最強だ」 拒み続けた主砲…苦渋の承諾で狂った“歯車”|球界群像 栗橋茂#22
「え、そんなこと言う?」 落合博満の“口撃”に唖然…逃した首位打者、3冠王に白旗|球界群像 栗橋茂#21
監督からついに“乱闘指令”「行けよ」 頭部に5回も…通算96死球に隠された流儀|球界群像 栗橋茂#20
開幕4番も即負傷「もう駄目だ」 グラウンドで絶望…ファンからは屈辱の応援歌|球界群像 栗橋茂#19
“大一番”前に酔っ払って朝帰り「これはヤバい」 カッパで回復…酩酊状態から活躍|球界群像 栗橋茂#18
「うるせぇ!」漁師と大乱闘で灰まみれ 報復に宿舎へトラックが急襲…豪快すぎた猛牛伝説|球界群像 栗橋茂#17
好調の助っ人にイラ立ち「頭に来ていた」 “怠慢”走塁も…離脱後に成績向上|球界群像 栗橋茂#16