飛び交った“誹謗中傷” 屈辱の無期限の活動休止も…甲子園実現に「やってよかった」|球界群像 太田幸司#26
近鉄などで活躍した太田幸司氏【写真提供:産経新聞社】太田幸司氏は現役引退後、女子プロ野球のスーパーバイザーに就任
“元祖甲子園アイドル”で、元近鉄、巨人、阪神でプレーした太田幸司氏は、1984年の現役引退後、再びユニホームを着ることなく、外からプロ野球を見続けている。「伝える側に面白さ、魅力を感じたんです」。過去にはコーチとして誘う球団もあったが、あえて全て断って、現在も野球評論家として活動中だ。その間にはスポーツキャスターとして人気を博し、女子プロ野球のスーパーバイザーも務めた。
現役生活を阪神で終えた太田氏は当時を思い起こしながら「解説者になるとき『解説をやっている間に阪神の優勝を1回は見たいね』なんて冗談で言っていたら、(解説者)1年目に優勝だもんね」と笑みを浮かべた。1985年の阪神は、ランディ・バース内野手、掛布雅之内野手、岡田彰布内野手の強力クリーンアップを擁して、1964年以来21年ぶりのリーグ制覇と、2リーグ制になってから初の日本一に輝いたが、正直、驚いたという。
「(自分が在籍した)前の年(1984年)とほとんど同じメンバーだったしね。僕はバースにも紅白戦で投げたけど、その時はまだそんなにね……。(1985年に)解説になってキャンプ巡りして、高知で阪急の練習を見たらパカンパカン。安芸に行って阪神の練習を見たらポッスン、ポッスンで、なんだこれは、って。それがその年に優勝。掛布らがいたわけだけど、どうなっているのって思いましたよ」
そんな阪神Vの年から太田氏の”第2の野球人生“はスタートした。「辞めて何年かは現場にもう1回という気持ちも十分にありましたけどね。途中からいろんなことをファンに伝える側に魅力を感じ出して、これでやろうと思うようになったんです」。再びユニホームを着るという気持ちはどんどん薄れていった。「『ピッチングコーチをする気はないか』とか、いろんな方から声をかけてもらったんですけど、その時は(スポーツキャスターとして)番組もやっていましたしね」と断り続けたそうだ。
元近鉄・太田幸司氏【写真:山口真司】甲子園でレジェンド始球式に登板「すごく緊張しました」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜太田幸司編〜
阪神から突然の誘い「どうする?」 栄光のドラ1が黙々とこなした“裏方”…巡ってきた「最後の勝負」|球界群像 太田幸司#25
憧れだったのに…巨人移籍を「断って辞めようかな」 予想外の放出、複雑だった“付属品扱い”|球界群像 太田幸司#24
誰もが予想できぬ“最後の勝利” 復活信じた女性ファンも…ボロボロの元ドラ1「今だったら」|球界群像 太田幸司#23
洗顔で気づいた右肩の“悲鳴”「もう駄目」 日本S直前の悲劇「いっぺんにプチーンと」|球界群像 太田幸司#22
原因不明のスランプで泥沼「何がどうなったのか」 完封後に8連敗…ドラ1が手放した“居場所”|球界群像 太田幸司#21
OP戦絶好調で「いつ声がかかるのか」 開幕投手はお預け…自己最高も忘れぬ初登板の“洗礼”|球界群像 太田幸司#20
初の2桁も「大して上がらなかった」 チーム低迷で渋かった契約更改…超人気ドラ1の悲哀|球界群像 太田幸司#19
“肩重い”発言にまさかの返答「何gか量ってこい」 連投先発当たり前…忘れぬ昭和の酷使|球界群像 太田幸司#18
人気先行で「組織票かな」 2軍調整中に球宴選出…「もう嫌」を変えた夏の甲子園|球界群像 太田幸司#17
ファン投票1位は「辛かった」 ドラ1が陥った“精神崩壊”…2年間1勝で一転バッシング|球界群像 太田幸司#16