フロントから「トレードない」と断言も…察した中日移籍 同僚に告げた「いなくなるかも」|球界群像 杉本正#19
中日時代の杉本正氏【写真提供:産経新聞社】杉本正氏がプロ5年目に西武から中日にトレード移籍
社会人野球・大昭和製紙から西武入りした杉本正氏(野球評論家)は、プロ5年目の1985年、春季キャンプ直前の1月に、大石友好捕手とともに中日へ移籍した。田尾安志外野手と2対1での交換トレードだった。1984年12月の契約更改では球団から「トレードはない」と断言されながら、年が明けてから「覚悟しておいてくれ」に変わったという。
西武の2年連続リーグ優勝&日本一に貢献した杉本氏だが、7勝に終わったプロ4年目のオフ、トレード情報がいくつか耳に入ってきた。「巨人(外野手)の松本(匡史)さんとの(交換トレードの)噂もあったし、中日(外野手)の大島(康徳)さんとの噂もありました。その頃から西武は僕を出すことも考えていたのかなと思いますけどね」。
そこで12月の契約更改交渉の際、球団フロントにトレードについて聞いたそうだ。「その時は『トレードはないから、来シーズンも心機一転、頑張ってください』という話で契約をしたんです」と杉本氏は振り返った。しかし、1か月後には状況が一変。「年明け早々、自主トレが始まって間もない頃に、球団代表の坂井(保之)さんに呼ばれて『実はトレードの話がある。この1週間くらいで決まるかもしれないから覚悟しておいてくれ』と言われたんです」。
記憶をたどりながら杉本氏は「たぶん僕が『(行き先は)どこですか』って聞いたんでしょうね。誰が(トレードの)相手かは知りませんでしたけど、中日ってことは分かっていました」と話す。静岡県出身の杉本氏にとって、愛知・名古屋の中日は“遠い存在”ではなかったが、そこからは、ただ待つのみの日々が続いた。そんな中、1月23日に大石捕手らとゴルフに行ったという。
西武など3球団で活躍した杉本正氏【写真:山口真司】大石氏と2人で名古屋入り、会見を終えるとすぐに沖縄へ
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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