中日左腕、突然の大乱調に監督激怒 待っていた通告…“消えぬ”違和感「どんどん悪くなった」|球界群像 杉本正#24
1988年の日本シリーズに登板した中日・杉本正氏【写真提供:産経新聞社】元中日の杉本正氏は日本Sで古巣の西武と対戦した
1988年のセ・リーグは星野仙一監督率いる中日が優勝した。先発陣の一角を担った左腕の杉本正氏(野球評論家)はV決定試合の10月7日のヤクルト戦(ナゴヤ球場)に先発して5回無失点で勝利投手になった。しかし、レギュラーシーズンは6勝と不本意な数字。1勝4敗に終わった古巣・西武との日本シリーズでは第4戦(10月26日、西武)に先発したが、3回0/3、3失点で敗戦投手となり、結果を残せなかった。実は肘の状態が万全ではなかったのだという。遡ると沖縄キャンプの“悲劇”がきっかけだった。
中日が優勝を決めた瞬間に、ナゴヤ球場のスタンドから多くの観客がフェンスを越えてグラウンドになだれこんだ。星野監督の歓喜の胴上げが始まった時には、もはや周りは人だらけ。終わってからはもみくちゃで、監督も、選手も、コーチも逃げるようにベンチへと引き揚げた。その試合で勝利投手になった杉本氏も「僕も(胴上げの)輪の中には入ったんですけど、帽子とかを取られたりしましたね」と振り返った。それもまた壮絶な経験だった。
日本シリーズの相手は西武。杉本氏にとっては1980年ドラフト3位で入団し、4シーズンを過ごした古巣だけに感慨深いものがあった。だが、白星はつかめなかった。「4戦目に先発させてもらって、秋山(幸二外野手)に(本塁打を)打たれて……。あそこは、もうちょっと頑張りたかったなとは思いましたけどね」。3回に笘篠誠治内野手の2点二塁打で先行され、4回には秋山外野手にソロ弾を浴びての3失点降板で敗戦投手になった。
中日などで活躍した杉本正氏【写真:山口真司】 痛めた右肩を三角巾で固定しブルペン投球
不甲斐ないシーズンも…優勝決定試合で勝利投手
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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