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27年ぶりの選抜出場で劇的な初戦突破 池田高校をつなぐ絆のボール

劇的な幕切れに最後のスコアを書くのを忘れていた。池田高校の女子マネージャー・土井杏里さん(3年)は9回に飛び出したサヨナラヒットで涙が止まらなかった。

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池田高校、27年ぶりの選抜勝利

 劇的な幕切れに最後のスコアを書くのを忘れていた。池田高校の女子マネージャー・土井杏里さん(3年)は9回に飛び出したサヨナラヒットで涙が止まらなかった。

「本当にうれしいです。スコアブックが書けなかったです」

 それほど頭の中は真っ白となった。書き忘れていたスコアは、試合後に丁寧に書き込んだ。

 池田は7回まで海南に3点をリードされていたが、8回、名西宥人選手のタイムリーなどヒット4本で2点を返し、1点差に迫った。

 そして9回。無死満塁から途中出場の林涼平選手のタイムリーヒットでランナー2人が生還――。4-3で逆転サヨナラ勝ち。池田にとって27年ぶりの選抜勝利となった。

「3人のマネージャーで作ったんです」

 土井さんがそう語るのは、選手のカバンにかかっている、野球のボールをかたどったフェルト地のお守りのことだった。

「本当は夏の大会に向けて作ろうと話していたんですが、選抜出場が決まって、急遽、作りました」

 選手の名前のイニシャルも入れたものを、一つずつ心を込めて丁寧に縫い上げた。「本物に近い形で、他の学校にはないものを作りたかった」とこだわり、ティーバッティングで使って壊れたボールを参考にした。1個を作るのに30分以上はかかった。全部員分の41個を作り上げ、大会前に「絶対勝ってください」と選手に手渡した。

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