田中将大が9勝目でチームの連敗をストップ! 6回1失点で防御率リーグトップも守る

イチローの美技も飛び出し、田中で連敗を止めたヤンキース

 ヤンキースの田中将大投手(25)は本拠地でのアスレチックス戦で苦しみながらも6回5安打1失点にまとめ、リーグ1位のマーク・バーリー(ブルージェイズ)に1勝差へと迫る9勝目(1敗)を挙げた。試合前まで2・06でリーグトップだった防御率もさらに下がり、2・02として2位のダルビッシュ有(レンジャーズ)との差を0・06へと広げた。

 田中は序盤から速球系のボールが引っかかることが多かった。初回には、先頭のココ・クリスプに初球から2球続けてワンバウンドを投げるなど制球に苦しむ。2番のジョン・ジェイソには真ん中高めに入った直球を右翼2階席まで運ばれ、先制点を許した。

 2回以降はキレのあるスライダーを有効に使い、失点こそ許さなかったが、リーグ最高得点のアスレチックス打線に苦しめられる。追い込んでからボールになる変化球は見送られ、ストライクゾーンへの変化球はことごとくファウルにされた。

 4回には2死1、2塁のピンチを切り抜けたが、26球を要した。さらに、5回も2死1、2塁とされたものの、初回にホームランを打たれたジェイソを遊飛に仕留めてピンチを脱出。ただ、この回も26球と球数だけが増えていく。6回は難なく終えたが、104球に達してマウンドを降りた。

 ブルペンが弱点となっているヤンキースだが、7回から代走で出場し、そのまま右翼の守備に入ったイチロー外野手がピンチを救う。8回。アダム・ウォーレンが1死1、2塁から右中間へ鋭いライナーを打たれたが、これをイチローがスライディングキャッチ。ヒットならば同点となり、田中の白星が消えるという場面で、ファインプレーが飛び出した。

 9回は守護神のデビッド・ロバートソンが締め、田中は9勝目。早くも2ケタに王手をかけた。ダルビッシュが7連敗中と苦手とするアスレチックスを1得点に封じ、防御率でも“兄貴分”との差を広げた。現在、ア・リーグ最強とも言われる相手からつかんだ白星の意味は大きい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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