和田毅が今季最終登板で5回1失点と好投も救援陣の乱調で5勝目は消える

来季の契約延長に向け最終登板で貴重なアピール

 カブスの和田毅投手が18日(日本時間19日)、本拠地でのドジャース戦に先発して5回5安打1失点5奪三振と好投した。2009年のサイ・ヤング賞右腕ザック・グリンキーと投げ合い、8月24日以来となる5勝目の権利を持って降板。しかし、救援投手が3点のリードを守りきれず、白星は消えた。

 若手の登板機会を増やすため、和田はこれが今季最終登板となることが決まっており、4勝3敗、防御率3・22の成績で、メジャー初昇格を果たした1年を終えた。

 立ち上がりから快調に飛ばした。初回。和田は2死から主軸のゴンザレスを見逃し三振に仕留めるなど三者凡退。その裏、カブス打線はグリンキーから3安打と1四球で2点を先制した。

 援護をもらった和田は、2回も三者凡退と好投。3回には先頭のウリベに四球を与えて初の走者を出したが、続くエリスを遊ゴロで併殺に仕留めた。続くグリンキーも見逃し三振で、無安打投球を続ける。

 4回に先頭のゴードンのセーフティーバントで初安打を許したが、牽制で1、2塁間に挟みアウト。ここからプイグ、ゴンザレスに連打を浴びて1死1、3塁とされたものの、ケンプは変化球で空振り三振。さらに、ラミレスは内角を強気に突く直球で見逃し三振と4、5番を連続三振に仕留め、ピンチを脱出した。

 5回はバンスライクにショートへの内野安打を打たれ、3イニング連続で先頭打者の出塁を許した。さらに、続くウリベにレフトフェンス直撃の強烈な打球を浴びる。しかし、二塁を狙ったウリベはレフトからの好返球でアウト。1死3塁となり、続くエリスのファーストゴロで1点を返されたが、傷口を最小限に抑えた。

 カブスは5回裏に2点を追加してリードを3点に広げ、和田はここでお役ご免。80球を投げてストライクは50球だった。

 しかし、カブスは7回に登板したラミレスが誤算。味方のエラーも絡んで5失点の大乱調で、和田の4試合ぶりの白星が消えた。

 7月に渡米3年目でメジャー初昇格を果たした和田は、安定感のある投球を続けて先発ローテーションに定着。4勝3敗、防御率3・22と好成績を収めた。1年契約だが、有望な若手中心で来季以降の飛躍が期待されるチームは、豊富な経験を誇る左腕に契約延長オファーを出す可能性が高まっている。白星こそつかなかったが、残留を勝ち取る意味でも、最終登板での好投は貴重なアピールとなった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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