3年ぶりの日本シリーズ進出 秋山監督が異例!? 優勝インタビューに大隣を呼び込む

秋山監督が好投の大隣をお立ち台に呼ぶ

 今シーズン限りで辞任を発表している秋山幸二監督が3年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。監督としては日本一となった2011年以来のシリーズで阪神と戦うことが決まった。

 優勝監督インタビューで秋山監督は「レギュラーシーズンも144試合の最後で決まり、CSもファイナル6試合目で決まって、ホントにきつい、シーズンだったなと思います」。ポストシーズンもシーズン同様に最後までもつれた。それが苦しい戦いをものがっている。

 シーズンでは2位のオリックスの猛追にあった。自チームの失速もあった。CSでは日本ハムの粘り強さに最後まで気が抜けなかった。「本当にレギュラーシーズンも6球団差のない中でやってましたし、CSも日本ハムの力が強いということを感じながらやっていました。その中で、選手のみんなも日本一を目指そうと、チーム一丸になって、その強い気持が、この6試合に入っていたと思います」と語った。

 その中でも先発した大隣には胸を打たれた。「中4日、今シーズン初めて行ってくれと、行けるところまで行ってくれと送り出しました。大隣は“まだ投げます、まだ投げます”と7回まで必死に投げてくれて、結果を残してくれて、頭が下がります」と7回を無失点の好投をねぎらった。

 すると、秋山監督は「呼びましょうか?」と異例の優勝監督インタビューの中、大隣を指名し、お立ち台に呼び込んだ。それだけ価値のあるピッチングだったと評価していたのだ。

 大隣は「監督を日本一にしたい、僕自身もなりたい。そこで一所懸命投げられたので、良かったです」と話した。黄色靭帯骨化症という国指定の難病から復活。インタビュアーから大変な病からの復活ですねと問われると、左腕は「本当に、皆さんに支えられてここまで戻ってこれました。球団、関係者、チームにも迷惑を掛けましたし、その分、7月末から1試合1試合、自分の中で精一杯投げようと思いました」と感謝した。

 再び、秋山監督へ。10月14日には退任発表があった。

 秋山監督は「CS前に辞任を発表するのはチームにとっていいものか、と。新聞報道で皆さんが浮き足立つのはチームにとっても良くないので、先に発表しました。気持ちはキャンプからシーズン通して、日本一目指してやろうとやってきました。これからもう一山ありますので、みんなの力で日本一を取りに行きます」とファンへの説明とともに、これからも変わらぬ応援をお願いした。

 2003年、前身のダイエーホークス時代に戦って以来の阪神との日本シリーズ。相手も巨人を4連勝した勢いがある。「CS、シーズン含めて、ファンの皆さんの熱い拍手が我々にとって本当に大きな力になりました。これからは打倒阪神、福岡のファンの熱い力で、我々を日本一に導いて欲しいと思います」と締めくくった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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