イチローが入団会見で明かした3000本安打、背番号51への思いとは

「僕の手は51をよく覚えている」

 また、背番号51への熱い思いも明かしている。オリックス、マリナーズで背負っていたトレードマークは、ヤンキースに移籍した2012年7月にいったん手放した。2年半は「31」を背負っていたが、新天地では慣れ親しんだ番号が復活する。

「実は昨晩、ユニフォームをいただきました。その時に背番号は15番でした。どうしてかなあというふうに思ったんですが、アメリカは右側通行ですけど日本では左側を走るということでその解釈もあるのかなと思って15番を今、隠し持っています。ただ、サインを書くときには51と記すことができるので、これは僕の本能で、31になったときに一番最初に書いたサインは51と書いてしまったくらい、僕の手は51をよく覚えている。無意識下で51を書けることがうれしい」

 このように冗談まじりに明かしたイチロー。それでも、最後には背番号51が付けられた新天地のユニホームを身にまとい、マーリンズのキャップをかぶってカメラ撮影に応じた。その表情は充実感に満ちていた。

「球団のやたらに熱い思いが伝わってきて、この思いに応えたいという気持ちが昨日、実際に(球団幹部らと)顔を合わせて話をして大きく湧いてきました。僕がこの2年間、欲してたものはこれなんじゃないかなと思います。選手として必要としてもらえること。これが僕にとっては何よりも大切なもので大きな原動力になるというふうに思います」

 過去2年間は得られなかったものが、新天地にはある。昨年と同じように外野手の控えとしてスタートする新シーズン。ただ、慣れ親しんだ背番号で大暴れする準備は、すでにできているようだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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