借金生活突入の巨人はここから巻き返せるか カギ握る依存体質からの脱却

今年原監督が掲げた「新成」、キーとなる選手たちは…

 そう結論付けるのは早い。今後の起用法次第で、状況も変わってくる。キーワードは依存体質からの脱却。それをシーズン中にやり遂げ、選手たちもそれに応えられるかにかかる。

 原監督が今年、チームのキーワードを「新成」に掲げたのは、まさに今の状況を想定したからだ。「これまでの柱の選手に頼らないチーム作りが必要」と強く言い続けていた。優勝、常勝が義務付けられている巨人。2011年のようにシーズンが終わってから気づくのでは遅い。開幕から若手を起用し、これまでチームを支えた選手であっても容赦なくスタメン落ち、2軍落ちを命じてきた。戦いながら、未来の巨人軍を作っている過程なのである。

 原監督、川相ヘッドコーチら首脳陣は現状を打破するために「もっと勝つためには攻撃的にならないといけない」と話し、主力選手や若手への発奮に期待している。

 オーダーを見ても分かるように、規定打席に到達し、現在チームトップ、リーグ10位の打率2割8分3厘の亀井善行、新キャプテンの坂本勇人の新3、4番が次世代のチームを支えていかなくてはならない。投手陣も中継ぎ陣が不調ならば、戸根千明、宮国椋丞ら、先発ならば田口麗斗がチャンスととらえ、奪い取りにいく姿勢が必要だ。

 3連覇の功労者たちもこのままでは終わらないだろう。チーム力が武器だった巨人だが、今は馴れ合いはいらない。キャンプ、開幕から原監督が唱え続けてきた「新成」の力がチームを変える時。今はまだ5分の状態で2位につけている。オールスター前、後半戦にかけてチームがどのように生まれ変わってくるかに注目だ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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