救援転向当時のキーマンが語るG守護神復活の鍵「1年目の澤村に戻ってほしい」

力と技術を兼ね揃えた投手へ、求められる「原点回帰」

 救援の方が適性が高いと見込まれた配置転換。昨季は36セーブ、今季は37セーブと結果は残しているが、CSファーストステージ第2戦の采配を見る限り、首脳陣から「安心して任せられる守護神」という信頼は消えてしまったようだ。絶対的なクローザーとして、再び澤村が信頼を回復するためにはどうしたらいいのだろう。

「野球人としての筋肉の付け方を、もう一回勉強して欲しいんですよね。2年目(2012年)のシーズンインの時、ガンガンに筋肉をつけてきて、肩が全然回らなくなっていた。僕は怒ったんですよ。『お前、プロレスに行け!』って。元々澤村はいいものを持っているピッチャー。もっと知的なピッチングができるといいですね。

 力(=パワー)のある人っていうのは力を使おうとするけど、力のない人は技を使おうとする。130キロ台のボールを投げていた澤村には技があるんです。1年目のスライダーって、すごくよかったんですよ。それが2年目から悪くなって、今では投げなくなってしまった。今はもう力があるんだから、そこに技術を取り入れて、両方を兼ね揃えたピッチャーになってほしいですね。それには原点回帰。僕に言わせれば、1年目の澤村に戻ってほしいと思いますね」

 今季後半のパフォーマンスに納得がいっていないのは、他でもない澤村自身だろう。反省と分析を踏まえ、このオフに澤村がどんな対策を練ってくるのか。原点回帰した澤村が見られるのか、また新たなスタイルを確立した澤村が見られるのか。チームの信頼を取り戻すためにも、今オフが澤村にとって勝負の時となりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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