ロッテ井口、最後の福岡で惜別ヒット 「最後に和田と勝負できて良かった」

握手を交わすソフトバンク和田毅(左)と井口資仁(右)【写真:藤浦一都】
握手を交わすソフトバンク和田毅(左)と井口資仁(右)【写真:藤浦一都】

■和田にはマウンド付近で「ありがとう」、試合後は「井口コール」とダイエー時代の応援歌も

 今季限りでの現役引退を表明しているロッテの井口資仁内野手が惜別の安打を放った。27日のソフトバンク戦(ヤフオクD)。28日に出場選手登録を抹消され、残す試合は、引退試合となる9月24日の日本ハム戦(ZOZOマリン)だけとなる井口にとって、これがかつて8年間を過ごした福岡でのラストゲーム。「4番・DH」で先発出場すると、2回の第1打席で、かつてダイエーでチームメートだった和田毅投手から左前安打を放った。

「ヒットというヒットじゃないけどね。3打席最後にここで立ててたというのが、よかったですね」

 2回。先頭で打席に入ると、フルカウントからの7球目の真っ直ぐをはじき返した。打球は三塁寄りに守っていた遊撃・今宮の左を抜け、左前へと転がった。福岡で思い出に残る1本となった。

 4回の第2打席では、今度はその真っ直ぐにバットが空を切り、空振り三振に。奇しくもこれが左腕の通算1500奪三振目となり「そんなところで貢献しなくてもいいのにね。すごいタイミングだった。ロッテに来てからいっぱい、三振ばっかり取られていたんで、だいぶ貢献したんじゃないですかね」と笑わせた。第3打席は中飛。その直後にはマウンド付近で「ありがとう」と言葉を交わした。

「1本打ててホッとしたし、最後の最後に和田と勝負できて良かったです。和田もありがとうございましたと言ってくれて、あれで福岡で終わったかなという感じでしたね」。自ら申し出て、9回の打席では代打が送られた。

 試合後は、福岡のロッテファンが陣取る左翼席へ挨拶すると、その後はソフトバンクファンの集う右翼席、内野席などにも挨拶。工藤公康監督、和田から花束を贈られた。ロッテファンからの「井口コール」だけでなく、ソフトバンクのファンからはダイエー時代の応援歌も。最後まで、球場全体から大きな拍手と感謝の声援が響いていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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