「下克上」は本当に魅力? 日本のポストシーズンに見る今後の改善点

日本のポストシーズンが抱える問題点

 シーズンが終わり、日本でもアメリカでも「ポストシーズン」の戦いが始まった。日本ではクライマックス・シリーズ(CS)の真っ最中で、今日16日からはCSファイナルステージが開幕。セ・パの勝者が日本シリーズを戦う。メジャーリーグでも地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズと続き、米国内の盛り上がりはヒートアップする一方だ。

 ポストシーズンとは、レギュラーシーズン終了後に、上位のチームで覇権を争う戦いの総称。日本のプロ野球では、2007年から始まったクライマックス・シリーズ、日本シリーズを指す。クライマックス・シリーズの創設は、04年から06年までパ・リーグで3位以上のチームに「プレーオフ」出場権を与えたことがきっかけだった。レギュラーシーズンの消化試合を極力なくして最後までシーズンを盛り上げることが目的だったのだが、これが話題性と多くの観客動員を呼び、07年からはセ・パ両リーグで行われるようになった。

 クライマックス・シリーズは、まずリーグ戦の2位と3位が2位チームの本拠地で対戦。先に2勝したチームがファイナルステージに進出する。そしてファイナルでは、勝ち上がったチームとリーグ戦王者が4勝制で対決。その際、リーグ1位には本拠地で戦う権利と1勝のアドバンテージが与えられる。つまり、リーグ王者は3勝すれば、日本シリーズへの出場が決まるというわけだ。

 システム自体は米国のポストシーズンを参考にした部分も多いが、日本のクライマックス・シリーズは問題も抱える。それは、3位のチームにも「日本一」の権利が与えられるという点だ。その課題を掘り下げる前に、まずアメリカのシステムを見てみよう。

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