熱気を帯びる田中将大争奪戦。ヤンキースとレッドソックスが参戦か

宿命のライバル球団による激しい争奪戦

 やはり争奪戦は確実か。アメリカのヤフースポーツ電子版は15日、「レッドソックスが今オフに楽天の田中将大投手との契約を目指すべきだ」と題した記事を掲載した。ヤンキースが獲得に本腰を入れていると報じた米紙ニューヨーク・ポストなど、これまでメディアで伝えられてきたニュースも引用しつつ、メジャー屈指の名門球団にも田中が必要であると訴えている。

 レッドソックスは現在、タイガースとのア・リーグ優勝決定シリーズを戦っており、ワールドシリーズ進出まで1ステップに迫っている。過去10年間で3度の東地区優勝を誇るが、球団は常に将来に目を向けており、今オフにもトレードやフリーエージェントでロースターの強化を目指すことになる。そこで、獲得を真剣に考えるべきなのが24勝無敗、防御率1・24と2013年を完璧な成績で終えた田中だ。昨年から28連勝中だが、個人記録は関係なく、常にチームの勝利を目指す姿勢も好意的に伝えている。

 2014年の先発ローテーションは、すでにそろっている。ジョン・レスター、クレイ・バックホルツ、ジョン・ラッキー、ジェイク・ピービー、ライアン・デンプスターに加え、フェリックス・ドゥブロンと実に6投手が来季も残留するからだ。ただ、真のエースはおらず、田中のように魅力的な投手を狙うべきだという。

 レッドソックスは過去に、松坂大輔をポスティング・システムで獲得。6年間で50勝を挙げ、防御率4・52の成績を残した。2008年に加入した田澤純一は現在、ブルペンに必要不可欠な選手となっている。さらに、今季から加わった上原浩治はレギュラーシーズンで21セーブ、防御率1・09と輝かしい成績を残すなど、日本人投手は過去にもチーム内で大きな役割を果たしてきた。さらに、2012年にレンジャーズに移籍したダルビッシュ有が、過去2年で29勝、498ストライクと活躍し、サイ・ヤング賞候補に名前が挙がるほどの活躍をしていることにも言及している。

 記事の中では、ヤンキースが田中の獲得に本腰を入れており、ポスティングになれば6000万ドル(約59億円)が必要だと報じた10日のニューヨーク・ポスト電子版も紹介。その高い能力を説明した上で、宿命のライバルが本気だという事実だけでも、レッドソックスに興味を抱かせるには十分だとしている。

 レッドソックスには、常に獲得可能な選手がチームにフィットするかを探る必要がある。記事は、田中のように将来性のある投手が常に市場に出てくるわけではないため、オフシーズンが始まれば主要なターゲットになると締めくくられている。今オフ、宿命のライバル球団による激しい争奪戦が勃発するかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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