巨人の日本シリーズのカギはやはり初戦 楽天・エース田中の2戦目起用がもたらす影響
初戦を取った原巨人の優勝確率は100%
巨人の40年ぶりの日本一連覇か、楽天の初優勝か。日本シリーズ開幕前日の25日に監督会議が行われ、シーズン同様に予告先発制度が採用されることが決まった。
巨人は当初の予想通り、エースの内海哲也(31)が先発。一方の楽天は最強右腕の田中将大(24)ではなく、新人の則本昂大(22)が大役を担うことになった。これにより、マー君は2戦目の先発へ。これが今後のシリーズにどう影響するか。過去のデータとも比較しながら、分析してみたい。
過去15年間の日本シリーズを見てみると、日本一となったチームのシリーズ初戦の成績は11勝4敗。4勝制の短期決戦において、いかに初戦が重要かが分かる。
また、原巨人の日本一は2002年と2009年、2012年の3度だが、その全てで初戦に勝利している。今年も前回の日本シリーズ(対日本ハム)同様、1戦目にシリーズ経験の豊富な内海を起用して、スタートダッシュを狙うつもりだ。
一方、楽天は大方の予想に反して、エースの田中を2戦目に回した。則本への絶大な信頼はもちろん、田中の疲労や調整等を考慮に入れての決断なのだろう。台風の影響で26日の初戦が雨天中止となる可能性も計算に入れたのかもしれない。
確かに先発投手は登板の1日前、2日前、3日前で、走る距離や投げ込み等の調整法が決まっており、照準を定めた日に投げられないと体の仕上がりも微妙に変わってくる。エースの先発を27日の2戦目にスライドすることで、天候に左右される可能性が低くなり、落ち着いて準備できるメリットはある。
さらに2戦目の先発となると、次の登板予想は第6戦。両試合とも楽天のホームゲームで、地元ファンの大声援は何よりのバックアップになるはずだ。
だが、初戦に勝利したチームがシリーズを有利に戦えるのも事実。重要な一戦で動いた楽天。どっしりと構えて、星野楽天を迎え撃つ巨人。シリーズの行方を占う初戦に、どんなドラマが待っているのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count