マー君のメジャー挑戦は再来年でも遅くはない? 過去の例から探る米国移籍の適齢期

ポスティングで移籍した最年少はダルビッシュ有

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ポスティング制度を経験した主な選手と入札時の年齢

 ダルビッシュ有は11年12月にレンジャーズが約40億円で落札。この時は今年の田中と同じ25歳だった。迎えた1年目に16勝9敗と上々の成績を収め、2年目の今年は13勝9敗と勝ち星こそ減ったものの、防御率はリーグ4位の2・83、奪三振は両リーグ最多の277個と、ともに1年目(防御率3・90、奪三振221個)を上回っている。

 そして海を渡った手段はポスティングシステムではなかったが、参考にしたいのが、ドクターKの旋風を巻き起こした野茂英雄投手だ。27歳の時にドジャースとマイナー契約。その年にメジャー契約を勝ち取り、236奪三振でタイトルを獲得するなど、13勝6敗。28歳で迎えた2年目は16勝11敗という成績を残した。

 黒田博樹投手は33歳の年にドジャースと契約。37歳の12年に名門ヤンキースに移籍し、その年に16勝11敗と、他の選手よりも高年齢で評価を上げることに成功している。同じくヤンキースに入団した松井秀喜外野手は29歳の時にFA移籍した。

 ポスティングシステムで移籍した選手の最年少は前述したダルビッシュの25歳。次は松坂とツインズが入札した西岡剛の26歳。続いて、06年12月、ヤンキースが約31億円も投じた井川慶投手は当時27歳だった。02年1月の石井一久氏は28歳でドジャースから約15億円で落札されている。

 過去、入札制度で移籍しようとした選手の年齢を見ると、平均27・1歳。これが適齢期だとは断定できないし、そう言い切るつもりもない。ただ、たとえ田中が来年、アメリカに行けなかったとしても、高いモチベーションを維持して日本で来シーズンを過ごせば、さらに円熟味が増し、メジャーで勝てる投手に成長していくことだろう。それは過去に渡米した選手たちが証明している。

 もしこのタイミングで渡米の夢が断たれても、26歳のマー君だって遅くはない。20代後半や30代になっても、必ずファンの期待に応える投球を見せてくれるに違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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