川崎宗則、和田毅が活用する「招待選手」って何? マイナー契約の選手がメジャーキャンプに参加する意味とは

メジャーではチームに帯同できる選手は25名の狭き門

 今オフ、マイナー契約でブルージェイズに残留した川崎宗則内野手(32)、カブスに移籍した和田毅投手(32)は、招待選手として2月からの春季キャンプに参加することになった。この「招待選手」という言葉、大リーグファンなら聞き慣れているかもしれないが、詳しく知らない人も意外と多いのではないだろうか。

 そもそも、大リーグのメジャー契約は枠が40人までと決まっている。日本のように、プロとして契約している支配下の全員が、1軍、2軍に振り分けられる訳ではない。しかも、メジャー契約を結んでいなければ、シーズン中にはマイナーリーグの試合にしか出場できない。

 ベンチ入り選手が40人に拡大される9月をのぞき、チームに帯同するのは25人。メジャー契約を結んでいても、そこに入らなかった15人はマイナー生活となる。3Aには、メジャー契約とマイナー契約の選手が混在しているのだ。

 ただ、15人は基本的には、いつでもメジャーに昇格させられるが、マイナー契約だとそれが出来ない。誰かを解雇にするなどして、40人枠を空けなければいけなくなる。となると、選手の入れ替えや補強が必要となった場合、同じポジションなら当然、メジャー契約の選手が優先的に昇格させられることになる。マイナー契約との違いは非常に大きいのだ。

 一方、キャンプでは「招待選手」という制度がある。球団側からすると、メジャーの40人枠が埋まっている、もしくは、メジャー契約するほどではないが間近で見てみたいケースで用いられる手段だ。戦力になると分かればメジャー契約を結んでチームに加えたい選手とマイナー契約を結び、メジャーのキャンプに「招待」という形で参加させるのである。

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