2014年に飛躍を期待したいプレーヤー 広島・鈴木誠也内野手は堂林、菊池を追い越せるか

広島カープの申し子のような選手

 広島カープの申し子のような選手になれるのではないか。高卒2年目を迎える鈴木誠也(せいや)内野手(19)である。

 二松学舎大付属高校(東京)時代は投手。だが、広島はその打撃、俊足、肩の強さを生かすために、内野手として育成することを決めた。

 広島の内野陣は将来の主軸候補・堂林翔太(22)、昨季ゴールデングラブ賞を獲得した菊池涼介(23)を始め、安部友裕(24)、梵英心(33)、木村昇吾(33)、上本崇司(23)、庄司隼人(22)など、若手からベテランまで存在する。それでも鈴木は彼らを押しのけて、ブレークする可能性を秘めている。

 首脳陣は力のある打撃を生かしたいと考えている。鈴木本人も打撃でアピールしていこうと考えており、このオフはウエートトレーニングなどで体重、筋力アップを行っている。同じジムでトレーニングを行うメンバーには、阪神の新井貴浩や日本ハムの中田翔ら長距離打者がズラリと並ぶ。いつか、広島のクリーンアップを打つことが目標だ。

 チームがCS出場権を争っていた昨年の9月。本拠地の巨人戦で、代打で先制タイムリーを放ち、プロ初安打をマーク。チームに勢いを与えた。まだ高卒2年目の19歳。それでもカープは若手を積極的に起用するチーム事情がある。

 鈴木の守備はまだ、お世辞にも巧いとは言えない。しかし、菊池も失策が多く、決して守備が巧い選手ではなかった。大切なことは、まず巡ってくるチャンスを離さないこと。守備練習を徹底的にやり、数多くボールを受けることが求められる。

 秘めた能力は高い。その才能を見れば、堂林も菊池もうかうかはしていられないだろう。こういう競争がチームを強くしていく。カープの将来を背負って立つであろう若手のさらなる成長に期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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