24日発表の第86回センバツ高校野球 地元の熱い思いを背負う徳島・池田高校は27年ぶりの“春”になるか

打ちまくるスタイルは「やまびこ打線」と称された

 今月24日に第86回センバツ高校野球の出場学校32校が発表される。今回の候補に挙がっている最大の注目校は春2回、夏1回の優勝を誇る名門、徳島・池田高校である。出場が決まれば、1987年以来27年ぶりのセンバツ出場。甲子園に帰ってくるのは92年夏の22年ぶり。「IKEDA」のユニホームの帰還をファンは待ち望んでいる。

 池田は昨年秋の県大会準決勝で生光学園に2-3で惜敗。だが、3位決定戦で海部高校に勝ち、徳島3位で四国大会に進出した。そして、高知東工(高知)、西条(愛媛)、県大会で敗れた生光学園を破り、決勝に進出。最後は今治西に0-10で敗戦したが、四国2位でセンバツ出場をほぼ確実にした。

 高校野球界の指導者で知らない者はいない名将、故・蔦文也監督が率いた池田高校は1974年にセンバツ初出場。その時の部員はたった11人だった。

 当時はチームワークの良さで決勝に進出。その破竹の勢いに「さわやかイレブン」という呼称も生まれ、甲子園のファンを沸かせた。決勝で報徳学園(兵庫)に敗れ、初出場初優勝は逃したものの、鮮烈な印象を残して去っていった。

 そして1982年の夏。エースで4番の3年生、畠山準(元南海・ダイエー-大洋・横浜)、5番を務めた2年生の水野雄仁(元巨人)を擁して、全国制覇を成し遂げた。打って、打って、打ちまくるスタイルは「やまびこ打線」と称されて、人気を博した。

 畠山、水野の2人が、投げても打っても超高校級の活躍。翌年、畠山が抜けても、エース・水野が大車輪の活躍で夏・春連覇を成し遂げ、池田は無敵を誇った。翌年の夏まで、甲子園15連勝を記録(池田の甲子園の連勝を止めたのは1983年夏の準決勝、桑田、清原のいたPL学園)。当時のやまびこ打線は、冬の間の筋力トレーニングと素振りによる打撃の強化の賜物だった。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY