マー君のプロ初勝利も4戦目 楽天の高卒新人・松井裕樹の初勝利は? 過去の登板から見る修正ポイント
ランナーを置いての投球に不安を残す松井
楽天のゴールデンルーキー・松井裕樹投手(18)が23日の西武戦(コボスタ宮城)で先発する。オープン戦は4試合で16イニング2失点と大器の片鱗を見せていたが、開幕してからは3試合、14イニング1/3、8失点、16四死球と乱調。デビューから3連敗を喫している。今回の登板で、復調の兆しが見られなければ、2軍での再調整も仕方がないだろう。ここで過去の3試合を振り返ってみたい。
【1戦目(プロ初登板)】4月2日・オリックス戦(本拠地・コボスタ宮城)楽天1-7オリックス
6回5安打3失点。112球の粘投も実らず黒星スタートとなった。5回までは初回に失点した1点のみで抑えていた。課題は走者を出してからの投球だった。初回先頭のヘルマンにヒットを打たれて、その後、二盗、三盗と盗塁をされた。さらには118キロの巨体の主砲・ウィリー・モー・ペーニャにも二塁盗塁を許し、出した走者のケアが全くできなかった。
まだプロとして未熟な部分もあり、オリックスの野手陣に隙を突かれた。オープン戦で抑えられたオリックスの森脇監督は「いろいろと見ることができたので負けても収穫はあった」と話していたが、決して強がりではなかった。セットポジションになった時、松井の球速は明らかに落ちた。走者を意識すると、制球を乱した。セットポジションからの投球の投げ込み不足を露呈した投球だった。
【2戦目】4月9日・日本ハム戦(敵地・札幌ドーム)楽天2-5日本ハム
3イニング1/3を投げ、3安打2失点。1-0とリードした4回に4つのフォアボールを与える乱調で、この回の途中に降板となった。「マウンド上で修正することができなかったです」と突然の制球難に対応ができなかった。
プロ特有の緊張感や打者相手の空気感にまだ不慣れなこともあり、リリースポイントがバラバラになっていった際に、ストライクを取れていた序盤のフォームに戻すことができなかった。勢いのある時は、力いっぱいの直球で抑え込むことができるが、だんだんと力みへと変わり、フォームが崩れ、制球難を引き起こしてしまっていた。