地元紙が力投のエース田中将大を援護できないヤンキース打線を批判 「タナカの先発試合で勝てないことはチーム全体の痛手」
ヤンキースが連勝を逃したのは田中のせいではない
ヤンキースの田中将大投手が28日(日本時間29日)のレッドソックス戦で9回2失点の力投も空しく今季3敗目(11勝)を喫したが、地元メディアでは相手エース、ジョン・レスター投手と守護神、上原浩治投手の継投の前に1得点に封じられたヤンキース打撃陣を酷評している。「どんな愚か者でも、このヤンキースが単に打てないことは明白だ」という見出しで地元紙ニューヨーク・ポストが特集している。
宿敵レッドソックスとの一戦は9回表に投じた田中の一球にファンやメディアの話題が集中している。
1-1で迎えた9回2アウト1ボール2ストライクの場面で、田中はそれまで宝刀スプリットにタイミングが合っていなかった強打者マイク・ナポリに対してファストボールを投じ、スタンドに運ばれた。捕手のマッキャンが最初にスプリットを、次にスライダーと変化球を要求したが、田中が自らファストボールを選んだことが裏目に出たという。そして、決勝ホームランを打ち、狂喜乱舞したナポリが自軍のダグアウトで「何て愚かなんだ」と叫んだことが、アメリカで大きな話題となっている。
一方、記事では「我々の理解の及ぶ限りでは、ヤンキースはこの試合に敗れ、2連勝のチャンスをドブに流したのはタナカの2、3球によるものではない。タナカのマウンド上での選択肢の問題は、2連敗にも関わらず、重要なことではない。ヤンキースが謎を解明できない理由は、打てないからだ。レッドソックスのエース、ジョン・レスターとスーパークローザー、コウジ ウエハラの前に実力不足だった」と散発5安打1得点に終わったピンストライプの打撃陣を酷評している。
対照的に、この日9回のマウンドに上がり、2三振を含む三者凡退で切り抜け、今季17セーブ目を挙げたレッドソックス上原浩治投手を「スーパークローザー」と絶賛した。