不振の守護神・上原にレッドソックス監督が個人面談を示唆 田澤は「上原さんで負けたのならしょうがない」

「コウジタイムは“避難命令”に」と地元メディア

 レッドソックスの守護神、上原浩治投手が4日(日本時間5日)のヤンキース戦で1点リードの9回裏に登板し、2本のソロホームランを打たれるまさかの展開で、レッドソックスが4-5のサヨナラ負けを喫した。上原は今季5敗目となった。ESPNは絶対守護神らしからぬ最近の乱調について、「コウジタイムは“避難命令”に一変した」と報じている。

 記事では上原が最近6試合の登板で4回2/3を投げ、14安打、自責10、4本塁打、防御率19・29と大不振に陥っている様子を伝えている。

 理由は本人も明かしているように“落ちないスプリット”だろう。この日もスプリットが落ちず、甘いボールとなり、痛打された。ヤンキースのチェイス・ヘドリー三塁手が放ったサヨナラ弾は、打った瞬間に右腕を高々と突き上げるほど、文句のない一発だった。

 上原が不調をきたすまでスプリットは絶対的な決め球だった。記事では8月15日までスプリットを379球投げ、うち112球は打者を打ち取っていたデータを紹介。また、その間のスプリットによる被安打は20、本塁打は4本打だった。一方、それ以降はスプリット60球のうち、打ち取ったのは8球、被安打9本、本塁打は3本。決め球で打者を打ち取れなくなってきている様子がデータからも浮き彫りとなっている。

 この日、上原は「何もいうことはない。すべて僕の責任」と話し、田澤純一は「上原さんで負けたのならしょうがない」とかばった。

 チームは上原に関してフィジカル的には問題ないと主張。3日の試合前にはベン・チェリントンGMが「上原は来季も残したい選手。昨年と今年、チームにとって大きな存在だった」と話すなど、来年4月に40歳の誕生日を迎えるストッパーと再契約する方針を打ち出している。今季6勝5敗26セーブで防御率は2・64。最近不調とはいえ、今季残してきた数字は一流だ。

 すでにプレーオフ進出の望みのないレッドソックスだが、来季の覇権奪回に向けて上原の復活は必要不可欠。ジョン・ファレル監督は「登板の間隔をもっと空けた方がいいのか、今季を打ち切りにするのか、上原本人と話し合う。フォークが安定していない」と話しており、キーマンを今季休養させるシナリオもあるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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