ヤクルト浮上の起爆剤に? 成瀬善久獲得がもたらす効果とは

2年連続最下位に沈むヤクルト、成瀬獲得は妥当な判断か否か

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ヤクルトの得点と失点(2005~14・リーグ平均基準)

 1993年のFA制度導入以来、同制度を利用した選手獲得は相川亮二(2008年オフ)と藤本敦史(09年オフ)の2人に留まっていたヤクルトが、このオフは積極的にFAを活用した。日本ハムから内野手・大引啓次、ロッテから先発左腕・成瀬善久を続けざまに補強し、オフシーズンの戦いの序盤戦をリードした。

 今シーズンのヤクルトは得点力ではリーグ最高レベルにあったが、失点がそれ以上に膨らみ最下位に沈んだ。この失点増は今に始まったことではなく、リーグ平均値を基準にした比較では、2011年以降4年続く傾向である。

 失点を少しでも減らしたいヤクルトが、先発投手としての実績が十分ある成瀬と、守備に定評のある大引を獲得した意向は理解しやすい。

 大筋で妥当な補強であるのは間違いなさそうだが、今回は成瀬の補強に注目し、効果と球団の意図を考えてみたい。

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