ダルビッシュがレッドソックスのエースに? 地元紙が来季途中のトレードの可能性に言及

宿敵ヤンキースから田中を獲得できる可能性は?

 7位は現在のFA市場最大の目玉であるマックス・シャーザー投手(WAR3・9)。タイガースからFAとなったエースの獲得に必要なのは大型条件。そして、タイガースがクオリファイング・オファーを提示したために、ドラフト指名権を譲渡することにもなる。

 2013年のサイ・ヤング賞投手は30歳で迎える来季に三振の山を築くだろうと寸評では予想しているが、あとは争奪戦を制するために必要となる大金をレッドソックスが支払うか否かが鍵としている。

 8位はナショナルズのスティーブン・ストラスバーグ投手(WAR3・8)。寸評では「興味深いプラン」としている。強豪のナショナルズが今オフはトレードに積極的であること、そして、契約期間が残り2年となったストラスバーグに契約延長に応じる意思があまりみられないことから、トレードの可能性はありと見ている。その場合は、レッドソックスが交換要員として超優秀なプロスペクト(若手有望株)を放出する必要があるとしている。

 9位はカブスに移籍したレスター(WAR3・6)で「(移籍は)まだ早すぎる」と寸評では一言。10位は、ジャイアンツで今年のワールドシリーズMVPに輝いたマディソン・バムガーナー投手(WAR3・4)。「(米誌)スポーツ・イラストレイティッドの最優秀選手に選出された人間はトレードできない暗黙のルールがある」と、トレードは現実的ではないと指摘している。

 11位にはヤンキースの田中将大投手(WAR3.3)が入った。

 不倶戴天の天敵でもあるヤンキースとレッドソックスだが、今年は珍しいトレードが実現しており、夏にスティーブン・ドリューがヤンキースへと移籍した。ただ、昨季のワールドシリーズ制覇のメンバーだったドリューは昨オフにクオリファイング・オファーを拒否し、所属先が決まらずに、今年5月21日にようやくレッドソックスと1年契約が成立。記事ではその“訳あり”のドリューと異なり、エースのトレードはそう簡単に実現しないと指摘する。また、今季、田中が戦線離脱した右肘靭帯断裂の不安にも触れ、「たとえ興味があったとしても、田中の肘の問題は少々の懸念材料の域を超えているように思える」としている。

 12位はブルージェイズのマーカス・ストローマン投手(WAR3・3)。記事では、レッドソックスと同地区であり、かつリーグ屈指の有望な若手投手であることから、ブルージェイズが放出する可能性は極めて低いとしている。

 一方、13位に入っているドジャースのザック・グリンキー投手(WAR3・2)については、「間違いなく可能性はある」としている。グレインキーは2018年までの契約だが、今季終了時に契約を解除できる権利を持っている。そして、グレインキーが解除する可能性は高いという。また、ドジャースがトレードでの放出を決断した時には、レッドソックスはストラスバーグの獲得に必要なほどの優秀な人材を交換要員とする必要はないと記事では見ている。

 来季中に移籍の可能性ありとされている選手は少ない。レンジャーズの成績次第ながら、ダルビッシュもその1人。ストラスバーグとグレインキーの2人も残りの契約期間の問題で球団側がトレードに踏み切る可能性があると分析している。果たして、“その時”はやって来るのか。まずはレンジャーズの来季序盤の戦いぶりが注目される。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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