2014年を振り返る メジャーリーグ10大ニュース
1位はメジャー史に名を刻むスーパースターの話題
3位 青木のロイヤルズが29年ぶりのワールドシリーズ進出
ダークホースのロイヤルズが快進撃。青木の活躍もあり、シーズン後半は驚異的な追い上げでポストシーズン進出の切符をつかんだ。さらに、10月も圧倒的な強さを見せつけ、同一ポストシーズン初となる無傷の8連勝で1985年以来のWS進出。惜しくもジャイアンツに敗れたが、世界一まであと一歩に迫った。
各選手の能力を最大限に生かした爽快な野球は、米国でも支持を受けた。悲願のWS制覇に手が届かなかった青木は、第7戦終了後に涙。シーズン終了後にFAとなり、去就が注目されている。
2位 ルーキーの田中が開幕から好投を続け、快記録を連発
ヤンキースに鳴り物入りで入団した田中将大投手が、開幕からメジャーを席巻した。14試合終了時点で11勝1敗、防御率1.99と圧倒的な成績をマーク。9回2失点で3敗目を喫した6月28日のレッドソックス戦まで、メジャータイ記録となる「デビューから16試合連続クオリティー・スタート(6回以上を自責3以内)」を達成。新人賞どころか、サイ・ヤング賞獲得にも期待が集まる活躍だった。
しかし、7月8日のインディアンス戦で右肘靭帯部分断裂の重傷を負い、約2か月半の長期離脱。9月に復帰後は、1勝1敗でシーズンを終えた。ヤンキースにとっては、来季、田中が完全復活となるかが大きな懸案事項となっている。
1位 MLBの象徴、ジーターが現役引退
ヤンキースのジーターが開幕前に今季限りでの現役引退を発表。遠征先では、各球場で盛大なセレモニーが開催された。ヤンキースだけでなく、米国中にファンを持つスーパースターの人気を改めて証明する1年となった。
9月25日のヤンキースタジアム最終戦(対オリオールズ)では、同点の9回に劇的なサヨナラヒット。漫画のような展開で全米の感動を呼んだ。ヤンキースの主将というだけでなく、現在のMLBの象徴的存在とも言われていたスーパースターは、華々しく身を引いた。
黒田の日本復帰は決まったものの、来季も日本人投手の活躍には大きな期待がかかる。ダルビッシュ、岩隈、田中らの結果次第では、日本人初のサイ・ヤング賞投手が誕生する可能性も十分にありそうだ。
去就が決まっていないイチローも大リーグ通算3000本安打にあと156本、日米通算でピート・ローズの4256本まで134本に迫っており、来季中の達成に期待がかかる。今年は目前で世界一を逃した青木の“リベンジ”にも注目。薬物規定違反による1年間の出場停止から復帰するアレックス・ロドリゲス内野手のプレーも気がかりなところだ。2015年もMLBから目が離せそうにない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count