田中将大はヤンキースの「象徴」となれる? 米紙が筆頭候補に挙げる
ジーター引退のヤンキースで今後「象徴」となれる存在は?
ヤンキースの田中将大投手が20年後も記憶されるようなピンストライプの「象徴」となれるだろうか。米地元紙「ジャーナル・ニュース」が「ヤンキースのロースターで象徴となる可能性があるのは誰?」と特集し、田中をその筆頭候補として挙げている。
ヤンキースに多くのタイトルをもたらした「コア4」最後の1人、デレク・ジーターが昨季限りで引退。記事では「現時点のヤンキースに象徴を見つけることはできないが、全てが終わった後、フランチャイズの象徴だったとみなされる存在はいるのだろうか」とし、「キャプテン」と愛された男の後継者候補についてレポートしている。
その筆頭に挙げられているのが田中だ。
「個人的にはタナカは最も明白な候補だ。若きピッチャーは昨季の前半戦で示したように、成長著しい正統なエースとなれる可能性を持っている。肘靭帯の状況は間違いなく問題だが、もしも、1年間失われたとしても、タナカは偉大なヤンキースのピッチャーとして立場を確立するようなキャリアを送ることができる。引退時に象徴というステータスにたどり着くことができれば、それは最高のシナリオだ」
特集記事ではそう言及。7年総額1億5500万ドルという異例の大型条件で加入した田中はルーキーイヤーとなった昨季、20試合に登板して13勝5敗、防御率2・77という成績を収めた。デビュー戦から快投を続け、開幕から16試合連続でクオリティースタート(QS、6回以上を自責3以内)という偉業を達成。7月8日のインディアンス戦後に右肘靭帯部分断裂の診断を受けて長期離脱を余儀なくされたが、それ以前はサイ・ヤング賞候補の筆頭にも挙げられるなど、強烈な印象を残した。
昨シーズン終盤に復帰した田中は今後、万が一、トミー・ジョン手術を受けて長期離脱を余儀なくされる事態となっても、その後の活躍次第でヤンキースの象徴となれる可能性があるとされている。
2人目の候補に挙げられたのはルーキーシーズンの昨年オールスターに選出されたセットアッパーのデリン・ベタンセス投手だ。ブルックリン育ちでヤンキースの下部組織出身という生え抜きのベタンセスは「マリアノ・リベラと比較されるほどの素晴らしいルーキーだった」と称えられている。一方で史上最高のクローザーと呼ばれる「コア4」の一角、リベラ氏の座に到達するのは難しいと分析されているが、果たしてどのような活躍を見せてくれるのか。
3人目は同じく生え抜きのブレット・ガードナー外野手が挙げられている。球団側がオプションを行使した場合、最長2019年シーズンまで計12年間ヤンキースに在籍することになるというガードナー。記事では「期待を大幅に超えた。闘志、ガッツ溢れる評判は一部のファンのお気に入りになっている」とその活躍を紹介しながらも、オールスター選出経験などのない点からヤンキースの象徴となれるかどうかについては懐疑的な見方も示している。