火花散らすソフトバンク投手陣 どうなる? 混沌とする先発ローテ争い
残り1か月競争はさらに熾烈に、当確組が順当にローテを形成するのか、それとも……
となると、残る枠は1つ。その有力な候補となる「第2グループ」には、武田翔太と新助っ投のバンデンハークの名前が挙がる。
大きなカーブを武器に、日本シリーズで阪神打線を手玉にとった武田は、首脳陣が大きな期待を寄せる1人。オープン戦で結果を残し続ければ、その枠に滑り込む可能性は高い。昨季、韓国で最優秀防御率と最多奪三振の2冠に輝いたバンデンハークは、キャンプ序盤から他球団の007も警戒するなど、高い能力の片鱗を見せていた。だが、実戦初登板となった18日の紅白戦での登板で左内転筋を痛め、一気にペースダウン。次登板は不透明で、一歩後退したと言わざるを得ない。
上記のグループを突き上げ、ローテに割って入ろうとする第3グループが、東浜、飯田、山田、巽といった若手投手陣たち。そして、B組で調整している帆足和幸、寺原隼人といったベテラン勢も、虎視眈々とチャンスをうかがっている。
佐藤義則投手コーチは、オープン戦でしばらくは先発陣に、7から8イニングを任せる方針でいる。第1グループの投手と第2、3グループの投手が、1試合にそれぞれ登板していく計画だ。楽天戦(28日、3月1日・ヤフオクD)には攝津と中田が、阪神戦(3日・丸亀、4日・甲子園)では大隣、松坂が投げる予定になっている。
同コーチは理想形として、ローテに左腕2人を入れたい考えも持っている。となると、貴重な先発型左腕の飯田、山田にはチャンスだといえる。当確組が順当にローテを形成するのか、第2、第3グループがチャンスをつかむのか。オープン戦が本格的にスタートするこれからの約1か月。競争は熾烈なものになる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count