北海道勢初の春優勝なるか 東海大四が頂点に立つために貫くべき「型」
決勝は敦賀気比が優位? 勝敗を分けるポイントは
対照的に、東海大四はがっぷり四つでは不利であることを自覚し、5犠打と堅実な試合運びに徹した。6回に振り逃げで好機となった時には、当たっている大澤が打者だったにもかかわらず、迷うことなくセーフティースクイズを選択した。打線の非力さを理解した上で「型」を貫いた証だろう。
その結果、かつての勝者と敗者は入れ替わった。
「1球に対する集中力、勝利に対する執念、それは我々より東海大四が上回っていました」
森監督はこのように話し、東海大四を称賛した。
1日の決勝で、東海大四は大阪桐蔭(大阪)を破った敦賀気比(福井)と戦う。同じく初制覇を狙う相手ながら、戦前から優勝候補の一角であり、プロ注目のエース・平沼翔太を擁する。敦賀気比の優位と見られているが、浦和学院戦と同様に、相手の心の「隙」が見えた時にチャンスは生まれる。
ファイナルでも、東海大四が戦法を変える必要はない。これまで通りにコツコツと積み重ね、「隙」を突く「型」を貫くことこそが、北海道勢初の春制覇を掴むために最大の近道になるだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count