【小島啓民の目】「遠慮」は技術向上の妨げに ホークスの注目株・牧原にあった積極性
国際大会で力を発揮できない選手が持つ傾向とは
昨年の21U(21歳以下)侍ジャパンの面々が大活躍をしています。当時のチームキャプテンを務めたソフトバンクホークスの牧原選手、日本ハムの上沢投手、同じく捕手の近藤選手。更に広島カープの鈴木選手。そして、ジャイアンツの田口投手が代表格。他の選手も皆頑張っているようで、個人的に今シーズンの彼らの活躍を楽しみにしています。
この大会に参加した選手にとっては、非常に有意義な大会であったと思います。他国のチームと対戦することにより、野球の奥深さを知り、見聞を広める意味でも大きかったと思いますが、何より同じ年代を代表するプロ野球のプレーヤーが一堂に介して、自分の現状を知るには絶好の機会であったと思います。大会終了後に各選手がいい経験をさせて頂いたと話していたのが印象的です。
さて、プロ・アマ混成、アマ単独の日本代表チームに指導者として、10年近く関わってきましたが、このような寄せ集めのチームにおいては、遠慮がちな選手は、なかなか力を発揮できずに大会を終えていく傾向が強いです。
逆に「自分が」と主張してくるくらいでなければ、通用しないと言えるでしょう。世界大会のような短期間の勝負においては、スタートから力を発揮できなければ乗り遅れてしまう傾向が強いです。そういった意味では、選手選考の過程において、技術的な特出に加えて、性格を加味し、選出する必要も出てきます。単に野球が上手いというだけでは難しいのです。