ヤ軍監督、田中の100球超え快投で復調手応え 「最高の後半戦もたらして」

ジラルディ監督、8回途中2失点の田中に「すごく経済的なピッチング」

 9日(日本時間10日)の本拠地アスレチックス戦で5勝目を挙げたヤンキース田中将大投手を、ジョー・ジラルディ監督も「違いを作った」「経済的」と高く評価した。右腕は今季最長の7回2/3を投げて2安打2失点(自責1)6奪三振1四球と好投。今季初めて100球を超え、自身メジャーで3番目に多い114球の力投を見せた。ヤンキースは6-2で快勝し、2連勝を飾っている。

 田中は6月9日のナショナルズ戦で4勝目をマークしたが、その後、4試合勝ち星がなく、同21日のタイガース戦、同27日のアストロズ戦と6失点以上を喫していた。しかし、前回のレイズ戦で6回3失点とクオリティースタート(QS、6回以上自責3以内)と復調の兆しを見せていた右腕はこの日、2回に2点を点を失ったものの、尻上がりに調子を上げ、3回以降は振り逃げの走者1人を出しただけの安定した投球を見せた。

 5試合ぶりに白星を挙げた右腕について、ジラルディ監督はMLB公式サイトの中で、「2回に2失点を喫した時には少し失投もあった。だが、その後は相手に仕事をさせなかった。本当によくコントロールできていた。スライダーも巧みに使った。彼のスプリットもよかったね。そこが違いを作ったよ」と高く評価している。

 その言葉通り、失点以降、制球は安定。指揮官は「本当に、本当に重要だった。我々に彼には長いイニングを彼に投げてもらう必要があった。初回はすぐに終わった。2回は少し長かった。そして、他の選手もどう使うか考え始めた。そこから、彼はすごく経済的なピッチングになったんだ」とも評している。

 今季ヤンキースの投手成績は9日時点で防御率3・97でア・リーグ10位。先発陣がピリッとしないチーム状況で、2年連続でオールスターに選出された防御率1・61のデリン・ベタンセス投手、そして、故障者リスト(DL)から復帰したばかりの防御率1・65のクローザー、アンドリュー・ミラー投手らを軸としたブルペンへの負担が大きくなっていた。田中は2回以降、ヒットを許さずに球数を抑える省エネピッチングで今季初めて8回途中まで投げ、ブルペンの負担を軽減することに成功した。

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