西武・高橋光成のプロデビュー戦 同僚、コーチらの証言に見る課題と可能性

菊池も「あれが毎回、決まったら打てない」と舌を巻いた1球

 初回のプロ第1球目。好打者中村に外角高めの149キロ直球を投じ、ストライクを奪った。「自分の良さは投げっぷり」と自認している通り、188センチの肉体からダイナミックに右腕を振り切った。

 横田投手コーチは「2日前は『緊張で寝られないかもしれません』と言っていて『1日ぐらい寝なくても大丈夫だ』と送り出したけど、堂々としていた」と緊張感を感じさせない威風堂々ぶりに感心した。初回は柳田に中前打を浴びたが、ゼロを刻んだ。

 決め球も光っていた。2回、先頭の李大浩を138キロの低めフォークで空振り三振。追い込まれてからはミートの比重を高める柔軟な大砲を落差あるボールで空を切らせた。ともに西武の怪物ルーキーの系譜をたどる菊池も「あれが毎回、決まったら打てないですね」と舌を巻く1球だった。西武先発陣は岸を始めスライダー、チェンジアップを持ち球とする投手が多く、フォークの使い手は2軍を通して見ても少ない。それだけに戦略上でも、高橋光の存在は貴重になる。

 もちろん発展途上ならではの課題も散見した。

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