【高校野球】“東北対決“の鍵握る仙台育英・佐藤世の対応力 花巻東打線を抑えられるか

敦賀気比の平沼が打たれた理由は分析済み、「どういうハマり方をしているのか確認した」

 初戦は「不安の中」での試合だったため、1球、1球、丁寧に投げられた。ところが、2回戦の滝川二(兵庫)戦は「キャッチボールから真っすぐの質、指の引っかかりが(1回戦と)違った」(佐藤世)と違和感を覚えた。

 三振は狙わず、打たせて取る投球に切り替えた。昨秋の明治神宮大会決勝では、浦和学院(埼玉)が随時、狙い球を変えてきていたため、試合中に修正をして狙いを絞らせなかった。元々、対応力が高く、相手の攻め方や自身の調子の善し悪しでピッチングスタイルを変えられる投手である。

 3回戦で対戦する花巻東は、2回戦で敦賀気比のセンバツV戦右腕・平沼のピッチングを分析し、右打者に逆打ちを徹底させることで攻略した。15日も佐藤世の十分な分析と練習ができただろう。

 佐藤世は、敦賀気比戦を参考にし、平沼が打たれた理由を分析済み。また、接戦が多く、チーム打率3割3分2厘、総得点35だった岩手大会も参照にしている。「どういうハマり方をしているのかも確認しました」と、打ち取り方も頭に入れている。

「相手はいいチーム。東北のチームだとは考えず、全国の強いチームの1つだと思って戦いたいです」

 花巻東の対策の裏をかく投球ができるか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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