ソフトバンク松坂大輔、手術決断ににじむ復活への思い

9年ぶり日本球界復帰も1軍登板ないまま1年目終える右腕

 重大な決断を下した。今季、ソフトバンクに加わった松坂大輔投手(34)が、右肩の手術に踏み切った。8月18日に一部スポーツ紙で手術を報じられると、同日、ソフトバンク球団から、この日に手術を受けたことが発表された。

 手術の内容は、内視鏡下による「右肩関節唇及び腱板クリーニング術」「ベネット骨棘切除術」「後方関節包解離術」。球団発表では、復帰までは全治6か月程度ということだ。この全治期間は、実戦復帰までをメドとしており、順調にいけば、来季の開幕には間に合う可能性が高い。

 米MLBのメッツから3年総額12億円(推定)という大型契約でソフトバンク入りした松坂だが、手術により今季中の復帰は消滅。1軍登板が1度もないまま、日本球界復帰1年目のシーズンを終えることになった。

 苦闘の半年だった。9年ぶりの日本でのキャンプとなった宮崎キャンプ。キャンプ地が松坂フィーバーに沸く中、右親指のマメが出来こそしたが、それ以外は順調に消化した。初の実戦登板となったのは3月4日の阪神戦。舞台は横浜高校時代に春夏連覇を達成した聖地・甲子園。初実戦は3回4安打無失点だった。2度目の登板は同10日の巨人戦。気温3度という極寒の中でマウンドに上がり、3回3安打3四球で2失点。あまりの寒さに、不本意な内容となった。

 3度目の登板となった同17日のロッテ戦(ヤフオクD)では初回に3点を失ったが、2回以降はノーヒットピッチング。状態が上がってきたことを感じさせる内容だったのだが、その翌日から状況は暗転していった。

 翌18日にインフルエンザB型への感染が発覚。5日間の自宅静養を経て、練習を再開したが、今度は右肩筋疲労に。4月2日に工藤監督の下を訪れ、会談を行った末に無期限ノースロー調整が決まった。約1か月のリハビリを経て、投球を再開すると、5月20日のウエスタン・リーグのオリックス戦(高知)で実戦復帰。2回を投げたが、中3日で登板予定だった同24日の同広島戦(大分・中津)を右肩違和感で登板直前に回避した。

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