【U-18野球W杯】韓国がキューバにサヨナラ勝ちでB組唯一の3連勝 延長10回に安が殊勲打

先発・金彪勝は7回まで1安打投球も8回に3失点、李監督「彼の成長のために投げさせた」

 第27回U-18(18歳以下)ワールドカップは29日、舞洲ベースボールスタジアムで韓国とキューバの試合が行われた。Bグループの1位通過候補同士の対決は、韓国が4-3で勝利した。

 韓国は3回、1死二、三塁から崔の二ゴロ野選で1点を先制した。なおもチャンスで安の相手野選を誘うスクイズが決まり2点目。さらに朱にも中犠飛が飛び出し3-0とした。

 この回は姜、崔、安にそれぞれ1死一、三塁の場面での二盗が決まっており、3度に渡って「1死一、三塁→1死二、三塁→打席結果で得点」という“デジャヴ”のような展開。足と小技でキューバを攻め、3点を先取した。

 先発のサイドハンド右腕・金彪勝は全ての野手が右打ちのキューバ打線に対して、力強い真っ直ぐと大きく曲がるスライダーが効果的に決まり、7回までわずか1安打投球。しかし、8回にガルシアにレフトオーバーのタイムリーを浴びて1点を返されると、続くロバーツに同点とされるレフト前への2点タイムリーを打たれる。

 圧巻の投球が一転して、試合は振り出しに。9回はともに無得点で、延長に突入した。

 今大会は延長は無死一、二塁からのタイブレーク方式。韓国は9回から登板していたストッパー右腕・李エイ河(エイはさんずいに英)が無失点でしのぐと、その裏に1死満塁から安がセンターへのタイムリーを放ち、サヨナラ勝利。強豪国キューバを破り、開幕からの連勝を3に伸ばした。

 試合後、李鍾道監督は「そんな簡単にいくとは思っておらず、後半に山があると思っていた」と終盤にもつれた試合を振り返った。8回に追いつかれるまで金を続投させたことに関しては「1点取られてから代えることも考えたが、彼の成長のために投げさせた。結果として打たれてしまったが…」と、それまでキューバ打線を完璧に抑えていた右腕への想いを明かし、サヨナラ打の安については「国内の試合でもチャンスに強い選手」と褒め称えた。

 これで、Bグループで負けがないのは韓国のみに。31日はライバル台湾と対戦する。

【了】

富樫重太●文 text by Shigeta Togashi

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