イチロー所属のマーリンズも混沌…メジャーで激変の様相呈する球団GM職

8球団でGM交代の可能性が浮上するMLB

 レギュラーシーズン終了まで約3週間となったが、ペナントレースが激化する一方で、すでに来季に向けての準備を着々と進めているチームもある。

 9月10日、フィリーズが2008年オフからGM職に就いていたルーベン・アマロ・ジュニア氏を解任した。解任のニュースが発表された時点で、今季のチーム成績はメジャー30球団ワーストの54勝86敗。シーズン途中には、監督だったライン・サンドバーグ氏が辞任したり、ナショナルズにトレード移籍した元守護神パペルボンが公然とフロント批判をしたり、不協和音が聞こえていた。

 アマロ政権下でフィリーズは2009年にナ・リーグ優勝、2010年、2011年はプレーオフ進出を果たしたが、そこから急速に転落。結局は、アマロ氏が連発した一塁ライアン・ハワード(5年1億2500万ドル)、遊撃ジミー・ロリンス(4年4400万ドル)、捕手カルロス・ルイス(3年2600万ドル)など、大型契約が足を引っ張った。

 フィリーズの他に、現在GMの座が空位で暫定政権が敷かれているのが、エンゼルス、マリナーズ、レッドソックス、ブルワーズ。タイガースも8月4日に前GMのデーブ・ドンブロウスキー氏が解任されたが、後任のアル・アビラ氏が“暫定”ではなく正式にGMとして任命された。

 マーリンズでは、GMだったダン・ジェニングス氏が現在は監督を務めており、シーズン終了後にはGM職への復帰が噂されているが、定かではない。さらに、アスレチックスでも“マネーボール”で知られるビリー・ビーンGMも球団社長へ昇進の可能性が地元メディアで報道され、GM補佐のデービッド・フォースト氏が後任有力候補となっているようだ。もしマーリンズとアスレチックスもGM交代ともなれば、実に8球団のトップが入れ替わることになる。メジャー全体を見て、ここまで大きな変化は滅多にないだろう。

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