オリ平野恵が現役に別れ 命がけプレーも見せた14年「1000%でやってきた」
涙なしの引退会見、度重なるケガにも「僕は1回死んだ身。恐怖心もなかった」
小兵のガッツマン・平野恵一が現役生活に別れを告げた。京セラドームで行われた引退会見。涙はなく時折、笑顔を見せながらこれまでのプロ野球生活を振り返った。
169センチ、67キロの小さな体を酷使し、14年間、グラウンドを駆け回ってきた。「200、300、1000%でやってきたつもり。思い残すことない」と晴れ晴れとした表情で話した。
オリックス、阪神と関西2球団で活躍。2006年5月6日のロッテ戦(千葉)ではダイビングキャッチを試み、胸部などを骨折する大けがを負った。それでも「一番最初に思ったのはボールを取っているか」。命をかけたワンプレーにも後悔はなかった。
長いリハビリ生活を終え再び1軍の舞台に帰ってきてもダイビングキャッチ、ヘッドスライディングをやめることはなかった。
その後も度重なるケガに悩まされたが「僕は1回死んだ身。支えてくれた全ての方々のためにやってきた。恐怖心もなかった」と、ファンのためにプレーを続けた。