CS進出へも正念場の阪神 優勝争いから脱落したターニングポイントとは
酷だった松田の起用、「本人も潰れてしまうし、チームも潰れてしまう」
21歳の松田を、野口氏は高く評価している。ただ、この試合での重要な局面で登板させるのは酷だったと指摘する。
「松田遼馬は将来性があって、期待も高いピッチャー。(選択としては)悪くはないと思うんですよ。でも、調子が悪くて2軍に落とされてから上がってきたばかりだったので、荷が重すぎたのではないでしょうか。
結果的に秋山を先発させるために(翌日に)抹消になったわけなので。そうすると、本人も潰れてしまうし、チームも潰れてしまう。『みんな疲れているだろうから、球の勢いのあるピッチャーを』と出したんでしょうけど、見た感じではそこまで球も速くなかったし、変化球もストライクが入らなかった。
真ん中付近に来るそんなに速くない真っ直ぐを狙い打ち、という状態でした。大田泰示のヒットもそうだし、小林に打たれた時もそうだった。『変化球はストライク入らないから、変化球を捨てて、甘い真っ直ぐを1、2の3で打ちにいけ』という感じで打っていました」
では、阪神に何が必要だったのか。野口氏は言う。
「0-1というスコアで、まだくっついていこうとするならば、どう考えても安藤、福原なんですよ。確かに安藤は前の日にヤクルトにやられて(1/3イニングを3安打2四球3失点で負け投手)精神的に参っていたかもしれない。調子が悪かったかもしれない。
だけど、チームとして納得がいくのは、あの2人なんです。安藤を出した。福原を出した。それでやられたらしょうがないと思う。そうじゃないと、選手も納得しないと思うんです。『安藤さんも福原さんもいたじゃん』と思うでしょうからね。少なくとも、そう思った選手はいたはずです」