【小島啓民の目】アマ投手に伝えたい ひと冬越えたときに差が出るオフの取り組みとは?
いよいよ野球界はオフシーズンに突入する。この時期が特にアマチュア選手にとって重要な期間となると指摘するのは、アマチュア球界で選手、指導者として数々の実績を残してきた小島啓民氏だ。限られた時間の中で効率よく力を伸ばすにはどのような意識が大切になってくるのか。今回は投手力を強化する上で重要となってくる要素を解説してくれた。
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オフはアマ選手にとって一番成長が見込める時期
ついにプロ野球界もオフシーズンに入りました。アマチュア野球界は来年に向けての新しいスタートを切っています。
特に、アマ選手にとって一番成長が見込めるこの時期は、他チームに追いつく、または差を広げる大事な期間となりますので、この時期の練習の意義とチームの柱となる投手力の強化について少し記します。
昔は、冬はトレーニング中心ということが主流となっていましたが、最近では、冬場でもボールを握って練習を行える環境が地域に関係なく整ってきました。
しかし、いわゆるオフシーズンでは、体力を上げることが最優先と考えています。来春からの技術練習に備えて基礎体力を上げておけば、きっと驚くような成長を感じとれるはずです。
強靭な体力無くして、高いレベルの技術の習得はありません。これを肝に銘じておくことですね。一年中同じように練習をすることの方が、技術習得ができるような気がしますが、実はメリハリのついた練習で年間の計画を立てる方が以外と効率良く強化できるものです。
先日、北海道高校野球連盟主催で、滝川市での指導者研修会に講師として参加させていただきました。目的は、指導者の育成と冬場の練習のドリルなどの紹介を行うというもの。冬の到来を感じさせる雪虫が飛び交う中、実技を交えながら指導を行ってきましたが、各高校の指導者は熱心に聴講して下さいました。
指導者の一番の関心ごとは、私の専門であります打撃の話でしたが、質問の中には投手の育成というものもありました。冬場の投手の技術練習は、非常に重要だという話から始め、練習方法などを紹介しましたが、まずは考え方の整理をしてきました。