世間を驚かせた巨人杉内の大減俸 決断の裏にあった葛藤と男気

球史に残る4億5000万円の大減俸、決断の裏側

 世間をあっと驚かせた4億5000万円の大減俸。巨人・杉内俊哉投手は5億円から5000万円で契約を更改し、選手生命をかけて来シーズンに挑むことになった。

 球団を通じて「今シーズン途中で戦線を離脱し、チームにとって4連覇のかかる重要な時期に全く戦力になれなかったことをとても悔しく思います」などとコメントした。

 杉内は寡黙だが、責任感が強い。球団やチームメートに迷惑をかけたこと、ファンの期待を裏切ってしまったことを申し訳なく思っていた。7月中旬でチームを離れた。5億円という球界トップクラスの年俸分の働きができなかったことから、自ら申し出て球史に残る減額となった。杉内以上に奮わなかった選手が成績以上の年俸をもらったこともあって、その潔さ、退路を断つ意気込みに「男気」、「他の選手も見習ってほしい」と称賛の声も上がっている。

 10月に福岡県内で右股関節の手術を行い、現在はリハビリ中。開幕はおろか、前半戦も復帰はできない。これまでも重心が乗る方の足の股関節手術をした投手は多いが、試合復帰までは1年以上かかる例もある。さらに言うと、今回の杉内のケガは大まかに股関節と言いながらも、医学的に細かい部分では前例のない手術と言われており、復帰時期の見通しが立ちにくい。治癒のスピードと本人のリハビリの頑張りが復帰を左右する。

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