216安打の西武秋山に弱点はあったのか “特殊球”を持った投手が鍵に?
直球、スライダー、フォークで打率.380以上、課題は「左打者共通の弱点」
今季、プロ野球では65年ぶりに両リーグでトリプルスリー達成選手が誕生した。さらに、新人最多セーブなど数々の記録が塗り替えられ、例年以上に個人成績の“偉業”に注目が集まった。その中でも一際、輝きを放ったのが、歴代1位となるシーズン216安打を放った西武・秋山翔吾外野手の活躍だろう。
日本プロ野球史上最も安打を放ち、リーグ2位の打率.359をマーク。各球団のバッテリーが攻略に頭を悩ませた左打者に、弱点はあったのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に、今季の結果球の球種別成績、ヒートマップ(コース別打撃成績)から、打撃傾向を分析してもらった。
野口氏はヒートマップを見るや否や、「(ヒットゾーンが)広い。低打率のゾーンが少ないですね……」と驚きを見せた。それもそのはず。ストレート、スライダー、フォークの3球種で3割8分超えをマーク。成績が悪かったカットボールでも.258、チェンジアップも.297という極端に悪い数字ではなく、必然的にヒートマップに高打率を意味する「暖色系」の色が多くなっている。
その中で敢えて弱点を挙げると、「やっぱり膝元スライダーというのは左打者共通のウィークポイントですね」と、ソフトバンク・柳田らも苦手とした箇所の低打率を指摘。さらに「インロー(内角低め)は基本的に好きじゃないみたいですね」と球種に関わらず、膝元のボールに課題があるとした。