広島から200勝&2000安打? ホークスV3は? 2016年球界注目トピックス
飛躍期待の新世代スター候補、注目の新助っ人も加入
○ソフトバンクに死角は? 3連覇なるか
工藤公康監督が就任1年目でリーグ優勝&日本一。一昨年に続き、連覇を達成し、2016年はリーグ3連覇の期待もかかる。松田も残留し、メジャーから和田が復帰。レギュラー争いもローテ争いもすでに秋季キャンプから始まっている。李大浩はまだ不透明ではあるが、新戦力はどんどん台頭してくるのがホークスの強みでもある。1、2軍の巡回コーチの設置や、2軍は筑後市に新施設が誕生するなど、さらなる飛躍に向けて慢心はない。
○山田哲人、柳田悠岐、トリプルスリー達成選手の翌年は?
ヤクルトの山田、ソフトバンクの柳田が昨年、それぞれ3割、30本塁打、30盗塁をマークし、トリプルスリーを達成した。今年も活躍が期待されるが、2年続けて達成した選手は過去にいない。いないどころか、ほとんどの選手が成績を下げているため、この数字がどれだけレベルが高く、維持するのが難しいかがわかる。相手のマークも変われば、調子も左右してくるだろう。だが、異次元のレベルを持つ2選手にはその難関を突破してもらいたいものだ。
○ルール改正、本塁上での危険なクロスプレーが禁止に
2016年シーズンから野球規則が改正され、本塁での危険な接触プレーをなくすために走者の体当たりや捕手がブロックする行為が禁止される。すでに米大リーグでも導入され、昨年11月の世界野球「プレミア12」でも同ルールが適用された。昨秋には審判員からチームに対して説明も行われている。各球団、選手とも新ルールへどう対応し、どのような影響が見られるのか。
○リーグワーストの先発防御率からの復権なるか、ロッテの先発ローテ布陣に期待大
37歳であるが、ロッテに経験豊富なスタンリッジが加わったのは大きい。スタンリッジは日本で通算8シーズンをプレーし、63勝54敗、防御率3・19。昨年も10勝。日本シリーズでも登板した。2011年から、5年連続で規定投球回数をクリア。昨年QVCマリンでは2戦2勝と相性が良く、マウンドにも適応できそう。ロッテは昨年、チーム防御率は3・69でリーグワーストタイで、先発の防御率は4・02とリーグワースト。しかし、15勝で日本ハム大谷と並び最多勝の涌井秀章、12勝の石川歩、8勝と今年も期待のかかる大嶺祐太、5勝のチェン、また唐川侑己や藤岡貴裕が台頭すれば、中継ぎは安定しているため、ハイレベルな投手陣が形成できそうだ。
○新井、福浦、福留に2000安打達成の瞬間は訪れるか
現在、2000安打に最も近いのは広島の新井貴浩。2015年シーズン終了時点で1971安打で残り29本。阪神から広島に復帰した昨季は117本のヒットを放っており、コンディション等が万全ならば、新シーズンでの達成は確実と言っていい。チームメイトの黒田も日米通算で200勝が目前に迫っており、広島から同一シーズンで200勝&2000安打達成者が出る可能性も。また、ロッテの福浦和也も2000安打到達の可能性がある。1912安打で残り88本。ただ主に代打として起用されている40歳はここ4年で50安打以上を記録した年がない。また、阪神の福留孝介が日米通算で1933安打(NPB1435本、MLB498本)と残り67本としている。
○巨人・岡本、ソフト・上林…新世代のスター躍動の1年に
2016年は新たなスター誕生に期待したい。セでは巨人の岡本和真。パはソフトバンクの上林誠知らが候補。2人は台湾ウインターリーグなどでオフに汗を流し、成長。1年目の岡本はシーズン終盤ながらプロ初本塁打を放っており、昨季不振だった村田修一と三塁のレギュラー争いを繰り広げそうだ。上林もパンチ力だけでなく、ウエスタンリーグで首位打者と盗塁王を獲得するなど、柳田に続いて、将来トリプルスリーをやってのける逸材といっていい。ファンを沸かせる活躍が今から楽しみだ。
○ビシエド、ギャレット…メジャーの大砲たちの活躍は?
各球団とも積極的に補強を進めている。中日が今オフにホワイトソックスなどで活躍したダヤン・ビシエド外野手と契約。1989年生まれの26歳は2010年にホワイトソックスでメジャーデビューし、2012年には25本塁打をマークするなど、MLB通算66本。リーグ最低の71本塁打と長打力不足だったチームを救う働きが求められる。4番不在に泣いた巨人も元ヤンキースのギャレット・ジョーンズ外野手と契約。昨年はヤンキースで57試合に出場し打率.215、5本塁打、17打点。パイレーツ時代の2012年には145試合に出場し打率.274、27本塁打、86打点と活躍。打線に決め手を欠いた両球団の4番候補の活躍がリーグVを左右する。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count